第7話 雄火龍型セルリアン戦



────────────────────


「離してください!カムチャッカさん!」


コディアックの恐慌状態は解け、

エゾヒグマの援護に行こうとする。


「ボクりんも行きたいよ...でもボク達だけ

じゃ、あのセルリアンは倒せないと思う...」


───いかなきゃ。


「ほかのフレンズ達にも助けを呼んで皆で

攻めないと倒せないよ?だからコディア...

うわぁ!?待って、あばば!?」バタン!


「いてて...こ、コディアックりん?」


「私は、行きます。」


「無茶だよ!ほかのフレンズ達と一緒に...」


「それでは間に合わないんです、それに...」


「────ここで逃げたら二度と会えないと思うから...」


「...えっ?コディアックりん、それって...」


タッタッタッタッタッ....


「あっ!?待ってコディアック!待って!」


*



意識が遠のいて行くのが分かる、私は...

守れたのかな?大事な仲間を...


───コディアック!しっかりするんだ!?


ごめんなさい...皆さん...私は...


タッタッタッタッ...


誰だろう...?あなたは...

.

..

....

────────────────────



「さて?戦闘開始だ!」カチッ


ドン!プシャアアアァァァァン...


ドガアァン!!───"GAAAAAaaaa!?


セルリアンは爆発で左翼が捥げ、倒れた...

しかし奴は未だ倒せない...


…いや、硬くね?こちとら対戦車榴弾ぶち込んでるってのに...

あれ?何して...つっ!?


「コディアック!しっかりするんだ!?」


「酷い怪我...ボク達じゃどうしようも...」


「だ、大丈夫なんでちか?「大変だよぅ!?

このままじゃ死んじゃうんじゃ...」」


タッタッタッタッ...


「どいてくれ!直ぐに治療しないと...」


彼はバッグパックを置き、ある物を探す。


「血は戻らないが、多少は楽になるはず...」


取り出した物は注射器だった、上部のボタン

カバーを弾きコディアックの脚に突き刺す...


プシュウゥゥゥ...


「うっ...あ、あれ?体が動k(ズキン)うぐ...」


「コディアック...!よかった...」ぎゅー...


「イタタタタタ!?骨がァ!!骨がァ!?」


「す、すまない...嬉しくて...」離しリパ...


フレンズ達は喜びあっていたが、彼は違う...


…今思ったんだが...赤くて、尻尾と翼...

んで形だよ!?もろリオ◯ウスじゃねーか!


───"GU...GAAAaa!!


…やべっ!起き上がった!?


「君達!早く装甲車の所に避難しろ!?」


「わ、わかった、コディアック行くぞ?」


「ボクりんはこっちを担ぐよ?」


せーの!よいしょ...


「私も避難するでち!ありがとうでち!」


「ありがとぉ!おかげで助かったよぉ!!」


タッタッタッタッタッ...


…さて、どうする?RPGは使っちまったし...

何とか銃で倒せるかなぁ...(フラグ)


「食らいやがれ!(やけくそ)」

ダダダダダダン...ダダダダダダダダダァン...


効果は今ひとつの様だ☆


…うん、どうしようか...手持ちの弾薬じゃあ

有効打にはならないなぁ...あの弱点は?


目を細めてセルリアンを見る...

丁度額の真ん中に結晶部分がある様だ。


「まさか前の奴と同じ様な場所にあるとは...

GAU-19のレートはないがこれで蜂の巣だ」


彼は弱点に照準を定め、トリガーを引く...が


カチ...カチ...


…ゑ?


カチ...カチッカチッ...カチッ...


…弾はある...まさか...壊れたのかぉ!?


───"GUAAAAAaaaa!!


セルリアンが突進してきた。


「やべっ!?回避ィ!!」


ドガァン!


突進を間一髪で避ける、セルリアンは

木にぶつかって木々を薙ぎ倒す。


…あぶね...どうするものか...うん?


───おーい!


誰かが呼んでいる様だ、あれは...


「おーい!ハル!?はぁはぁ...やっと追い

ついたぞ...他のフレンズ達はどうなんだ?」


「あぁ、全員無事だ!今セルリアンを...」


…あ、イッカクにC4を渡してたじゃんか...

でも奴に直接使っても効果がなぁ.........あ!

いい事思い付いたぜ!だがしかし...


…"あれ,,を使う事になるなぁ...うーん...

背に腹は変えられないから仕方ないかぁ...


「イッカク!C4をこっちに!」


「あぁ、分かった!んぬ...それ!」


ヒューゥン...ドスン...


…よし、これと...


バギバギィ───"GAAAAAaaaa!!


…あっ...丁度いいところへ来てくれた...

レモンあるんだけど...食らってかない?


キィン...カランカラン...ドオォォン!!


───"GUAAAAAaaaa!?


ピンを抜いて地面に転がす...すると本能で

突っ込んできたセルリアンの両脚を破壊する


…コイツ...頭が良いんだか、悪いんだか...


「さて、俺のとっておきだ...ぐっ!」


メキメキ...パリパリパリ...ドサァ...


「は、ハル?その姿は一体...何なんだ?」


「あれは...一体...」


「おおき...そうだけど...」


「ジョフロイネコ、一体何が始まるのぉ?」


「私にも分からないでち...」


装甲車に隠れていた者達も驚きを隠せない...


彼の体が変化する...生えていた角が大きさを

変え、翼や尻尾、鱗が生えてくる。まるで...



あのセルリアンの様に─────


「ぐ...グルルル...GUAAAAAAaaaa!!」


彼は咆哮をあげる、翼が大きく開かれ...


バサァ...バサァ...バサァ...ヒュン...


───グルル...ちょっと行ってくる...



. . . 、いや、何処へ───?


*



彼が何処かへ行ってから約10分が経過した、

...未だセルリアンの暴れる音が絶えない...


…ハル、一体何処に?


「あれ...戻ってきたんじゃないか?」


空を飛んでいる彼のシルエットが見えた、

だがさっきより大きい様な...


───WRYYYYY!!


…うん?なんか言って....えっ!?


フレンズ達は息を飲んだ、何故なら...


「"グルル...ロードローラーだあぁぁぁ!!」


「「「「「ええぇぇぇぇっ!?」」」」」


何と彼は先程見つけた工事車両の中から

ロードローラーをパチりに行っていたのだ...


…いくらセルリアンとて、この攻撃を避ける事は出来ぬぅ!


ドガァアァァァン!!


───"GAAAAAAaaaa!?!?


無事命中...だがセルリアンは倒せない、

逃げようともがいている...


…無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!

脱出不可能よぉ!!


「...さて、皆装甲車の中に避難してくれ...」


「...はっ!?なっ、何でだ?」


「これから良い物が見られるからさぁ...」


フレンズ達は装甲車に避難する...

イッカクは心なしかハルの性格はこんな

だっけと思う...


...ハルはC4が入ったバッグの元へ行き、

何かを探し始める...


「もう既に何個かのC4は起爆待ちさ...」


どうやらロードローラーの底部に既に

貼り付けていた様だ、起爆装置を見つける...


───"GAAAA!? ───"GUAAA!?


何かを察したのかセルリアンはもがいている


カチッ キュイィィィン...


「さぁ!此処がお前の死に場所ダァ!!

吹っ飛べ!」カチッ


──"GA...ドパアァァァン!!カランカラン...



もはやパッカーンの音さえしない程、

セルリアンは粉々に弾け飛んだ...爆発の

衝撃波によって装甲車の車体が揺れ、ロード

ローラーの部品があちこちに飛散する。


討伐!完りょ...う...? (バタッ...)


突然彼の視界がボヤけた後、目の前が真っ暗

になってしまった。誰か呼ぶ声が聞こえる...


───ハル!ハルしっかり...ハル!...


…何で倒れてるんだ俺...意識が...遠のいて...



───龍の力に代償があるのを知らんのか?


…誰...だ...


彼は眠りにつくのだった───

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