202010 ジャパロボ チーム祐奈2-6

渋谷かな

第1話 チーム祐奈2-6

「よし! いくぞう! 中部・北陸ブロックだ!」

 麻衣は仕事モード全開である。

「でやあー!」

 必死。

「どりゃあー!」

 必死。

「zzz。」

 寝てる。

「だだだだだー!」

 必死。

「ガオ!」

 ゾンビ。

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラー!」

 必死。

「ハロウィンパーティー!」

 ゾンビ。

「ドンドン! ピュウピュウ! パフパフ!」

 必死。

「ジャパロボ・久美ちゃん・ハロウィン・バージョンー!」

 ゾンビ。

「人が必死に仕事してるのにチャチャを入れるな! くらえ! 100トン・サンマー! 天誅だ! 待てー! コラー!」

「待てと言われて待つアホはいない!?」

「ギャアアアアアアー!? 麻衣に殺される!?」

「ウラララー!」

 この騒がしい中でも麻衣は仕事と殺意に真剣に取り組むことで何かを悟る。

「私は事務系で、祐奈教官やみんなみたいにジャパロボに乗って一緒に戦うことはできない。だからみんなにはゆっくり休んでもらうためにも、ここは私が頑張らねば!」

 麻衣は必死になって仕事に取り組んだ。自分のできることをやることで、大切な仲間を助けられるならと。

「三重県代表、伊勢神宮ジャパロボ。パイロットが磯野美紀。」

「愛知県代表、鯱ジャパロボ。パイロットが松井咲。」

「岐阜県代表、白川郷ジャパロボ。パイロットが綾野智恵子。」

「静岡県代表、お茶ジャパロボ。パイロットが春風亭まさみ。」

「山梨県代表、富士山ジャパロボ。パイロットが田原真理子。」

「長野県代表、白馬ジャパロボ。パイロットが秋本りえ。」

「福井県代表、東尋坊ジャパロボ。パイロットが大和田愛。」

「石川県代表、兼六園ジャパロボ。パイロットが鹿賀こころ。」

「富山県代表、黒部ダムジャパロボ。パイロットが野際理恵。」

「新潟県代表、佐渡島ジャパロボ。パイロットが三田村れいか。」

「よし! できた! 一気にやることで時間を稼げたわ。宿題と一緒ね。アハッ!」

 麻衣は中国・北陸地方の10県を制覇した。これで制覇した都道府県の数が33。のこり14都道府県までに迫った。

「これで7、8、9で関東、東北、北海道をやれば完璧ね。」

 仕事が終わるメドがたった。

「これだけジャパロボ数とキャラクター数を作れば、オンラインゲームのガチャにも対応できるわ。今の法則にのっとれば、ジャパロボの機体もパイロットも無限に作れるから大丈夫! アハッ!」

 麻衣は課金ガチャの計算もしていた。まさに二手三手先を読む女。必死になって流した汗と血と涙の努力は裏切らない。

 つづく。

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