異世界転移

第一話 どうやら異世界転移のようだ。

「まったくわからん。ここはどこなんだ」

俺は首をぐるぐる回しながら辺りを見回した。

昔の世界のような、石畳のような床。

祭りの時に使うような屋台で物を売っているお店。

石造りの認めたくはないビル。


……


ここはやっぱり異世界のようだ。

うん……


「鑑定!魔法!スキル!」


何も起きない……

なんてこった、どういうことだ?

ゲーマーとしての才能で超強くなるんじゃないのかよ


「……」

「ママーあの人ー」

「しっ。見ちゃだめよ」


何と失礼な。

「おーい!そこのママさん!ちょっと訪ねたいことがあるんだが!」

「は、はいっ!」

変わりに責任取ってもらおう。


「あのですね、冒険者ギルドってどこにあるかわかります?」

「冒険者ギルドですか?だったら、ここの道をですね――」

「ありがとうございます。じゃあ、さっそく行ってみますので。縁があったらまた会いましょう」

「はい……」

絶対いやって思ってる。

まあいい。


俺は教えられた方向に向っていった。



まままままままままままてーーーーーーい!

こらこら、なんで俺そんなもんかって納得してるの!?

もっと混乱するもんだろ!


まあ、それは思っても仕方がない。



「じゃあ、ステータス見せてください」

「慣れてますね、経験者ですか?」

「いえ、全くの無経験者です」

「はぁ」


とまあ、一連のやり取りをしつつ



……

結人

AP:35

MP:50000

SP:200


スキル:召喚LV1

……


およ?

MP=魔力が高いな……

それになんだ?召喚って。


「す、すごいです!ほかのステータスは絶望的ですけど、召喚レベルは上げればその分強い魔物を召喚できますし、それに値する魔力もあります!はっきり言って、強いですよ!」


ほかのステータスは絶望的という言葉に、思いのほか傷ついた。

とても傷ついた。

だが、召喚士、つまりはサモナーということ。


「なるほど、じゃあすぐ転職しなきゃな」

「はい、じゃあここにどうぞ」


そうして俺は転職した。


なんだかんだ言って、この世界でも生きていける気がする。

それどころか、ゲーム感覚でできる気がする。

うん、なぜ転移とか考えても無駄だ。

さあ、生きるために次は何をしようか。

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