202010 ジャパロボ 26

渋谷かな

第1話 ジャパロボ26

「ここがお母さんの職場か!?」

 市ヶ谷の大日本帝国防衛省で全国ジャパロボ大会東京代表者激励会が行われようとしていた。イリス、さとみ、すずの三人は仲良くやって来た。令和ちゃんは祐奈に人手が足らないからと激励会のスタッフとして連れていかれた。

「あ、叔母さんだ! 叔母さん! 綾叔母さん!」

「おお! さとみちゃんか、久しぶりだな。」

 綾幕僚長はさとみのオムツを変えたこともあるらしい。

「zzz。」

「は、は、は。さすが祐奈の遺伝子を持つだけのことはある。」

 さとみはどこででも、誰が相手でも眠れる。

「こらー! さとみ! 起きなさい! 失礼でしょ!」

「はあ!? 寝ちゃった!? 失礼しました! 綾叔母さん!」

「気にするな。祐奈の呪いみたいなものだからな。堅苦しいのは式典だけだ。後はパーティだけだから好きなだけ食べて帰るがいい。」

「ありがとうございます。」

 綾幕僚長は去って行った。

「カッコイイ! 綾叔母さん! ザ、自衛官って感じ!」

「よくお母さんはクビにならないで働けてるわね?」

「まあ、まあ、二人とも!? 落ち着いて!? このジャパロボ自衛隊カレー美味しいよ!?」

「本当だ。美味しい。でもどこかで食べたことがあるような味なような?」

 フォローするすずも大変である。

「おまえたちは、ここに遊びに来たのか?」

「その声は!? 優子!?」

 そこに竹内優子が現れる。彼女の正体を自衛官とはさとみたちは知らない。

「どうしてあなたがここに!?」

「忘れたのか? 私も東京都代表の一人だということを。」

「え? そうだっけ?」

「zzz。」

「寝ないで!? イリスちゃん!?」

 自由奔放なさとみたち。

「なんで、こいつらが憧れの祐奈教官の娘たちなんだ!?」

「なんか言った?」

「別に。何でもない。」

 優子には不思議でならない。

「優子! 今年こそは私が優勝するからな!」

「何を!? 私の2連覇は確実だ!」

 火花を散らす戦う女子高生イリスと優子。

「あの!? 私、小池麻理子です。皆さんと同じく全国ジャパロボ大会の東京都代表です!? よろしくお願いします!?」

 そこに現れた麻理子は意外に人見知りだった。

「よろしく麻理子ちゃん。アハッ! あたし、さとみだよ。」

「ありがとう。さとみちゃん。」

「私はすず。」

「こっちがイリスお姉ちゃん。」

「お姉ちゃんをこっちって呼ぶな。」

「アハッ!」

「ワッハッハー!」

 さとみたちは麻理子と仲良くなった。

「なんでこう、ジャパロボ乗りは普段とジャパロボに乗っている時と性格が180度違うんだ?」

 優子は麻理子の弱弱しいあがり症な性格と、飛ぶ斬撃を放つジャパロボのパイロット時とのギャップに呆れる。

 つづく。

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