202010 ジャパロボ 25

渋谷かな

第1話 ジャパロボ25

「うわあ!? お母さん!? 顔が真っ赤!?」

 祐奈は勤務を終えて、たぶん無事に愛する娘たちの待つ自宅に帰還した。

「護衛中に昼寝してたらから、綾教官に顔面洗濯ばさみ50個の刑を食らわされたんだ。痛くて眠れない。」

「良かったわね。半分にしてもらえて。」

「良くない!? こんなに腫れあがった顔じゃお嫁の行きようがないよ!?」

「え!? お母さんお嫁に行く気があったの!?」

「これでも女ですから。」

 恥ずかしそうにモジモジしている祐奈。

「子持ちのシングルマザーの再婚は難しいよ。」

「私は初婚だ!」

「この作品、競馬の騎手とジャパロボ乗りは小さい方がいいが鉄則だから、なかなか男性キャラクターは出てこないから、結婚は諦めたら?」

「その時はイリスとさとみと結婚する!」

「パス。近親相姦はないわ。」

「私もお母さんは無理。同じ同性婚ならすずちゃんを選ぶよ。」

「ええー!? そんな!? あんたたち、それでも私の娘なの!?」

「ワッハッハー!」

 広瀬家は笑いに包まれて幸せそうだった。

「みなさん、ご飯の支度ができましたよ。今日のおかずは祐奈さんが関与していないハンバーグですよ。」

 そこにAIロボットの令和ちゃんがやって来る。

「ワンワン!」

「安全ね。」

「こらー!? どういう意味だ!?」

「ワッハッハー!」

 イリスとさとみは食卓に駆けていく。

「いいですね。」

「え?」

「祐奈さんは二人の娘さんに愛されてますね。」

「そ、そうかな。」

 褒められて少し照れる祐奈。

「イリスちゃんもさとみちゃんも真っ直ぐに育っています。これ以上の幸せはありませんね。」

「zzz。」

「あら? 祐奈さんお疲れなんですね。起こさずに眠らしてあげましょう。」

 令和ちゃんはそっと毛布をかけて祐奈を寝かせるのであった。


「化け物だ!? さすがにあんなのと戦って勝てる気がしない!?」

 反大日本帝国同盟ジャパカイダの本部。

「ジャパロボ幕僚長の暗殺を考え、次回のためにダミーのジャパロボを12機忍ばせていたのだが、一瞬で消滅させられた!?」

「あれが自衛隊のエースパイロットの実力か!?」

 祐奈の実力に反大日本帝国同盟ジャパカイダの本部は震えていた。

「だが、突破口がない訳ではない。」

「みなみ様、何か方法があるのですか?」

「広瀬祐奈には、二人の娘がいる。娘を人質に取れば動きを封じることができるだろう。」

「そんな卑怯な!?」

「私たちはテロリストだ! 卑怯もヘチマもない!」

 遂に反大日本帝国同盟ジャパカイダの魔の手がさとみたちに向かう。

 つづく。

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