06



 それからも、たくさんの勇者様が呼び出されたようだ。

 でも、ことごとく良い人材ではなかったらしい。ノルドさんは日に日にげっそりしていった。


 僕達はそんなノルドさんを元気づけるために、お駄賃でお買い物をすることにした。


 ノルドさんが好きな、胃薬……は高すぎて買えなかったので、胃に優しい食べ物を買う事にした。


 綺麗な模様の色紙も買って、丁寧に包装してプレゼントするとノルドさんは、喜んでくれたようだ。


「百回失敗してもめげない」と言っていた。


 いずなは「努力の方向性が間違ってる。一回で成功するようにして」といった。確かに。

 僕達みたいな子がたくさん来ちゃったら困る。


 そんな中、二番目さんが何かやる気をだしたらしい。ノルドさんのついでに差し入れした後、「ガキに見下れたままでいられっか」と言って牢屋から出てきたようだ。


 二番目さんは、とても体が頑丈だった。それで重い物も持てるし、すばやく動く事もできる。


 だから王宮の兵士達にまじって、色々な訓練をこなすようになった。

 時には新米兵士の指導なんかもしてたりしている。

 誰かに物を教えるのが好きみたいだ。


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