202010 ジャパロボ チーム祐奈 9

渋谷かな

第1話 チーム祐奈9

「要するに全国ジャパロボ大会がある度にデータが取れるので、新しい自衛隊専用ジャパロボが開発されてきたということですね。」

 第4回ジャパロボ大会が開催されれば、自衛隊専用ジャパロボ量産型04ということになる。

「zzz。」

「やっぱり祐奈教官は寝てる方が似合うね。」

「このままじゃ終わらないから、本当に祐奈教官は寝かしておこう。」

「寝顔も素敵だ! 祐奈教官!」

 ということで祐奈には寝ていてもらおう。

「私が第4回全国ジャパロボ大会は優勝しました。」

「おかげで自衛隊のメンツは保てて良かった。」

「祐奈教官の遺伝子を持つイリス。メカニックからするとメカの常識を遥かに超えているんだが!?」

 恐るべし祐奈細胞。

「で、今回が第5回全国ジャパロボ大会です。これでデータを取って、自衛隊ジャパロボの05タイプを作ります。」

「スムーズだ。きれいにまとまった。」

「祐奈教官が寝ているだけで、なんて平和に物事が進むんだ!?」

「さあ、会議も終わったし、ドックに帰って半田ごてでたこ焼きでも作ろうっと。」

 無事に全国ジャパロボ大会の東京予選の報告会は終わった。


「zzz。」

 祐奈は誰も起こしてくれないので、眠り続けている。

「ふわ~! よく寝た!」

 祐奈は目を覚ます。

「あれ!? あれ!? みんながいない!? 麻衣!? 優子!? 久美!?」

 周囲を見渡しても誰もいない。

「・・・・・・私も帰ろう。」

 チームの隊員を探すのを諦めて帰ることにした。

「でも知らなかったな。私が20才で、17才と16才の娘がいるんだな。なんか不思議な気分だな。」

 祐奈20才の困惑。

「それでもイリスもさとみは私の家族だ。私は家長として二人の娘を立派に育てるんだ!」

 家族のように一緒にいたAIロボットの明治天皇が亡くなって一人ボッチになって寂しくなった時にイリスがやってきた。こんなに嬉しいことはない。

「よし! 今日はあの子たちに手料理を振る舞うぞ! スーパーで買い出しするぞ!」

 そして自らの手で大切な娘たちを死地に追いやる祐奈であった。

 つづく。

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