詩集「自家焙煎」

焙じ茶

それでも虹は七色 




今朝方、西の空に大きな虹が出ているのを見つけた


灰色の空を背景に、始点と終点が低い山に突き刺さっている大きな半円だった


あまりに鮮明な色彩だったので外側から色を数えてみた


いち、に、さん、よん、ご


あか、き、みどり、あお、むらさき


どんなに目を凝らしても、五色しか数えられない


赤の隣にあるはずの橙も


紫の隣にあるはずの藍も


隣にある強い色に同化されて見極められなかった


それでも七色の虹


それでも虹は七色




いつか、全部数えられる日が来るといいな


と思う私は子どもっぽいだろうか


それとも、近眼や老眼を心配した方がいいのだろうか









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