へっぽこ作家が今日もゆく!

逢巳花堂

第1回 小説が書けなくなった小説家

このエッセイは、noteでも書いていたものですが、せっかく書いたのだからより多くの人に読んでもらいたいと思い、カクヨムでも掲載します。


さて、今回のタイトル「小説が書けなくなった小説家」とはなんなのか、ですが、他ならぬ私、逢巳花堂のことでございます。


2019年10月頃、note上で「これから頑張っていく宣言」をして、『水滸酒楼に恋をして』の1話と、2話の前編を掲載して以降、パタリと活動が停止してしまいました。


実を言うと、2019年の秋頃から、小説が書けない状態になってたのです。Twitterを見ていた人ならわかるのですが、「体調不良」と私がつぶやいていたのが、まさにそれだったのです。


ただ、今年の盆休みに入り、ようやく復活しました。8月末日締切の「水滸展」(水滸伝ファンによる作品展)のアンソロジー原稿にそろそろ着手しなければ、という思いが勝ち、重たい手を動かして、なんとか冒頭部分を絞り出したのが、8月10日。


その後は、こうしてカクヨムで掲載したりしているように、なんとか自分の作品を人に見てもらおう、というくらいには復調した、という感じです。


なんで「小説が書けない」という状態になったのか。そのあたりは、何となくお察しいただけるかと思います。単なる体調不良じゃないなこいつ、ということはわかるかな、と。


要因は一つだけではなく、いくつもの要素が絡み合って「小説が書けない」という状態になっていたので、話せば長くなるな、というのはあります。この記事ではとても書ききれない。なので、今後少しずつ書いていければな、と思います。


自分が小説家を目指すようになったきっかけや、デビューに至るまでの経緯、プロになってからの奮闘、また挫折。仕事や、その他プライベートでの出来事が自分に与えた影響。語りたいことは色々あります。


こんな私の生き様もまた、一つの物語。ぜひこれからもお付き合いいただけましたら幸いです。よろしくお願い致します!


☆ ☆ ☆


さてここで、とあるラノベ作家さんの紹介をして、今回の記事を締めたいと思います。


それは猪野志士さんという作家です。


私と同年同月同日にデビューしました猪野志士さんについては、常にその動向を気にしていたのですが、彼は2020年8月7日に3冊目の商業作品となる『異世界よ、俺が無敵の吸血鬼だ!~夜のハーレム性活は計画的に~』(電撃文庫)を出しました。


まず、賞賛すべきは、彼のガッツです。


前作が出たのは2016年。それから4年間、ずっと書き続けていたのです。企画を何度出し直しさせられたのか、原稿を何度書き直しさせられたのか、わかりませんが、その間の作業については一切報酬は無く、ただ黙々といつか出版へとこぎつけることを信じて、書いていたわけです。


そうしてついに、1冊の本として形にした。このことに、同期デビューの仲である私は、深い感動を覚えるとともに、小説家として大事なことを思い出させられました。


それは「書き続ける」こと。


書かなければ作品は出来上がらない。一行でも、一文字でも、前に進んでいかなければならない。そんな当たり前のことを、戦友・猪野志士さんは思い出させてくれたのです。


「小説が書けなくなった小説家」ではあるけれども、このままではいられない。たとえ商業での活動が無理でも、戦い方はいくらでもある。頑張らねば、という思いに駆られた。


それが、再起のきっかけとなっていたわけです。


いまこうして自分が頑張れているのも、彼の作品のおかげです。


きっと、小説を書くということは、その行為自体にも価値があるんだろうなあ、と考えさせられる今日この頃です。


なので、これからも頑張っていきたいと思います!


そしてせっかく紹介したので、ぜひ猪野志士さんのこともチェックしてみてください! よろしくお願い致します!


【電撃文庫公式サイトの猪野志士さんのページはこちら】

https://dengekibunko.jp/product/322002000142.html



逢巳

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