202010 ジャパロボ チーム祐奈 3

渋谷かな

第1話 チーム祐奈 3

「久美が怖いので会議を始めます。」

 いよいよ全国ジャパロボ大会予選の報告会議が始まる。

「zzz。」

 しかし祐奈はお約束なので寝ている。

「あの、祐奈教官の体内に特製! 綾教官目覚ましを内蔵しましょうか?」

「それはやめて頂戴。祐奈教官が死んじゃう。」

「起きてください!? 祐奈教官!? 雪山で寝たら久美が出ますよ!? じゃなかった。熊が出ますよ!?」

 優子は祐奈を雪山で起こす。

「ふわ~! よく寝た。お約束です。」

「この人、本当に教官か!?」

 掴みはOK。

「まず東京大会の予選から報告します。100万人が参加した東京予選。最終的に東京代表に内定した者が5名。一人目が広瀬さとみ。」

「はいはい! 私の二番目の娘だよ! 私の娘なんだ! 私が育てたんだよ! アハッ!」

「うわあ!? 祐奈教官は親バカだったんだ!?」

 自分の娘を自慢する祐奈。

「実に興味深い。祐奈教官。この子のジャパロボは何ですか? 最新鋭のジャパロボを開発担当している自衛隊のメカニックの私ですが、娘さんの乗る緑のジャパロボなど見たことがないんですが? 開発元はどこですか? どこの国産のジャパロボですか? それとも自衛隊で開発して私の知らないルートで娘さんにテストパイロットをやらせているんですか?」

 久美のメカニックとしての脅威の探求心である。

「やめなさい! 白石メカニック! そんなにいっぺんに質問したら。」

「クルクル~、目が回る。」

「祐奈教官が耐えられないでしょ。」

「大丈夫ですか!? 祐奈教官!?」

 祐奈は難しい話になると目が回ってしまう。

「私は知らないぞ。さとみには普通の高校生用のジャパロボを買ってあげたんだもの。」

 普通に軽自動車レベルのジャパロボ。

「一つ普通と違う所いえば、ジャパロボに搭載してあるAIが人型ロボットで、私の亡きAIロボットの明治天皇の後継機ということぐらいかな。」

 明治天皇は祐奈の寝相の悪さで粉々に大破して天国に行った。

「あの子に新しいジャパロボを買うお金もないし、私はクレジットカードは持っていないし・・・・・・なんでだろう?」

 母親の祐奈もさとみが、どこで風の精霊シルフィードのジャパロボを手に入れたのか知らない。作者もどうやって、風の精霊シルフィードのジャパロボなんかを登場させたかを既に忘れている。

「まさか!? うちの娘が売春!? ああ~!? さとみが不良になっちゃった!? 私は母親失格だ!? ウワアアアアアー!?」

 狂喜乱舞する祐奈。

「教官!? しっかりしてください!?」

「誰か!? 綾子幕僚長を呼んできて!?」

「それは困る。さあ、会議を続けよう。アハッ!」

「ズコー!?」

 これでも自衛隊の会議は進んでいく。

 つづく。

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