202010 ジャパロボ チーム祐奈 2

渋谷かな

第1話 チーム祐奈2

「それでは全国ジャパロボ大会予選会の報告分析会議を始めます。」

 司会進行の麻衣が仕切る。

「zzz。」

 いきなり祐奈は寝ている。

「起きてください!? 祐奈教官!?」

「最初に寝るお約束の場面を描いていた方がいいかなと思って。アハッ!」

 意外に気配りができる祐奈。

「苦いコーヒーを入れますね。」

「ありがとう。」

 チーム祐奈の会議が始まる。

「それでは最初のお題だが、この「チーム祐奈」を普通に「ジャパロボ19」にしてはいけないのかね?」

 神妙な面持ちで話を切り出す祐奈。

「さすが! 祐奈教官だ! どんなに眠っていても戦いのことを忘れる人じゃなかったんだ! カッコイイ!」

 優子は祐奈に憧れて自衛隊のジャパロボのパイロットに志願した。

「バカ師弟め。」

「ごめん、メカニックの私からすると、全く理解できない会話なんだけど。」

 初参戦の久美はチーム祐奈の会話についていけなかった。

「私から説明します。敢えて外した理由は、優子の正体がネタバレしちゃいます。」

「ええー!? 私の性ですか!?」

「ネタバレって、ダメなの?」

「とりあえずダメです。ということで、これを続けて読んだ人だけ分かるというストーリー構成ですね。」

「・・・・・・なんだ!? この会議は!?」

 この会議の会話レベルに困惑する久美。

「ご飯もある?」

「祐奈教官、炊飯器に水を入れるの忘れたでしょう。お焦げばかっかりできてますよ。」

「そんな!? お腹空いたよ。」

 腹が減っては会議はできね。

「次にチーム祐奈の自衛官の女子会的なノリなので、報告会議という体裁は取っていますが、ただの今後の創作をする場なので、純粋にさとみ中心の「ジャパロボ19」とした場合にどうなのかな? ファンはショックや衝撃を受けるのではないか、という疑問があるからです。」

「それなら仕方がない。」

「大丈夫ですよ! きっと国民的レジェンドの祐奈教官のファンなら許してくれますよ!」

「それはおまえだけだ。」

「アハッ!」

 麻衣は冷静に議事を進めていく。

「クッキーはいかがですか?」

「美味しい。アハッ!」

 和気藹々とした会議。

「祐奈教官、どうしますか? 今話の尺がもうないんですが。」

「初めての会議だし、自己紹介でもするか。私は広瀬祐奈。シングルマザーで二人の遺伝子操作で生まれた娘がいる。趣味は寝ること。苦手なモノは料理です。」

「私は佐々木麻衣です。祐奈教官の助手をやっています。趣味は不明。苦手なモノも不明です。あだ名はアンノウン麻衣です。」

「私は竹内優子。祐奈教官に憧れて自衛隊のジャパロボのパイロット候補生に志願しました。どこまでもついていきます! 祐奈教官!」

「私の名前は白石久美。数字とメカしか信じないロボ女です。趣味はジャパロボいじり。嫌いなモノは、いつまでたっても始まらない会議だー!!!!!!!!!!!」

 こうして次回こそ報告会議が始まる。

 つづく。

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