JK異世界へ行く~私の旅路~

一ノ瀬 彩音

第1話 壱

私は今、某学園にいるのです。


私のお名前は胡蝶美雪こちょうみゆきです。


美雪は女子高校生で年齢18歳なのですけど、可愛いわけでもないのですから、

ごく普通のそこら辺にいる女性でもあるのです。


そんな美雪はどうしてまだ学園に居るのか?


学園に居る理由はただ単に美雪のクラスでもある教室で

しかも自分の席で眠ってしまったのです。


美雪が目を覚ました頃には既に辺りは真っ暗になっていまして、

美雪はチラッと腕時計を見ると時刻は19時を回っているのです。


『ヤバイじゃないっ、早く帰らないと』


美雪は腰を上げて、席から立ち上がるとそのまま急いで教室を

出て下駄箱へ行って、下駄箱で上履きから革靴に履き替えると

外へ出るのですが…………。


外へ出るとそこはまるでジャングルかのように緑にあふれている

場所へ出るのです。


美雪は後ろを振り向くとそこには校舎がなくて驚く美雪です。


『ここって何処なの? 私って…………』


美雪はどうしていいのかもわからずにいると美雪の近くに

可愛くてプニプニした物体がいるのです。


『可愛い…………』


美雪は可愛くてプニプニした物体に触れようとすると…………。


「シャァァァアアアアアっ!?」


可愛くてプニプニした物体は鋭い牙を美幸に見せつけているのです。


「ひぃっ!? こっちに来ないでっ!!」


美雪は尻餅をついてしまっていまして、足がガクガクブルブル震えて

更には腰が抜けていまして、立ち上がる事が出来ないのです。


『に、逃げないと……逃げないとどうにかなっちゃう』


可愛くてプニプニした物体は徐々に、美雪に、近づいて来ると

鋭い牙を見せつけて美雪に襲いかかるのです。


「誰か助けてぇぇぇえええええっ!?」

と美雪は叫ぶのです。


そんな時です。


「おりゃぁぁぁぁあああああっ!?」

と言いながら、可愛くてプニプニした物体は討伐されるのです。


「あ、あれ? 私生きているじゃないの。

はぁっ、良かった」


そして、美雪は辺りを見回すと一人の男性が呆然と立ち尽くしているのです。


「えっと貴方が助けてくれたのですか?」


呆然と立ち尽くしている男性はこう言うのです。


「危なかったな、俺に感謝してくれよな」


「は、はい、ありがとうございます」

と頭を下げながら、美雪はお礼を言うのでした。


「もし良ければ、貴方のお名前を教えて頂けませんか?」


「本当に俺の名前を聞くのか?」


「聞きますっ!!」

と元気よくお返事する美雪です。


「仕方がない聞き逃さず、よく聞いていろよっ!!」


美雪は頷くのです。


「俺はこの異世界の救世主でもある大悪党ジェラドルマ!?」


「えっ? 大悪党なのですか……ごめんなさいっ……

私は先に進みますので」


「こらこらっ、ここから抜け出せると思っているのか?」


「どういう事ですか?」


「ここはきっと君一人では抜け出せないな」


「そうですね」


「それに見た事もない服装だな、何処の者だ?」


「私は日本という国からここへ来たのです」


「日本? そんなのは知らないな、ここはドラグルスという異世界だけどな、

そして、君と俺がいる場所はゼッジュという森の中だ」


「成程、ご丁寧に教えて頂きありがとうございます。

では私はもう行きますので」


「おいっ、女、名乗りやがれ」


「そんな命令口調で言われても言いづらいです」


「大悪党ジェラドルマに言えない程の名前なのかっ!?」


「そうじゃありませんけど…………」


「さぁっ! さぁっ! さぁっ! 言っちゃいなっ!?」


「どれだけ上から目線なのですかっ!?」


「上から目線? いやっいやっ違うからなっ」


「本当にですか?」


「本当だ」


美雪はジェラドルマの事を疑っているのです。

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