あからさまなら

カクヨミ

 こんな女は嫌だ

 ねえ気づいてよ

 

 もしかしたらって思った

 一目見た時の全速力な血の巡り

 胸に去来した濃密な甘い樹液

 視界からあなたが消えない

 だけどたまに逸らしちゃう

 あなたの視線を感じた時だけ

 

 これが運命でしょう?

 だってあなた以外私は何も感じない

 あなた以外はなんでもない

 知って欲しいの

 甘い気持ちも、

 色気を使うのも、

 女を自覚するのも、

 あなたが近くにいる時だけ

 あなたにしかできない私

 あなたでしか見えない私

 だから私にとってあなたは特別

 理由なんて知らないけど それが何よりの根拠

 理由がある恋は本物じゃない

 理由もなく惹かれちゃう私ってなんて純愛

 

 ねぇ気づいて


 私の中にあなは映り込んでる

 あなたの中には映ってる? 

 離れてる時は苦しい?苦い?

 近くにいる時は甘い?幸せ?

 分からないな

 私が運命を感じたならあなたも感じて欲しい

 私はこんなにあなたを見てる

 私が見てる

 あなたももう気づくころ

 嬉しいかな 

 私は嬉しい あなたが運命で 好きになれて

 

 ねぇ 気づいたよね


 私の愛を知って嬉しくないの?

 そんなことないよね

 あなたも最初は照れ臭そうだった

 ドキドキしてた 可愛くて愛おしい

 でも直ぐに逸らされちゃうのは残念だった

 違うよね 恥ずかしかったんだよね

 素直になっていいのに 狂おしいわ

 もっと愛を伝えなきゃだめなんて


 ねぇ 私のこと好きじゃないの?

 

 気づかないフリを続けるあなた

 もう傷ついちゃったな

 私とあなたは運命なのに

 あなたは何も感じない

 他の女と楽しく話せる 壊れちゃいそうだな

 汚される

 どんどん汚れていくあなたを見たくない

 あなたはそっちを選ぶんだ

 私がいるのに 私しかいないのに

 でももう後には引けないの 

 あの女が私だったら良かったのに

 

 視線があったとき

 あなたは私を 私はあなたを意識した

 あの一瞬だけが世界で一番幸せだった

 

 

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