寄せ集め短編小説

双 平良

ある港町の窓辺のお話

「この道の終わりが、伝説の始まりだ」

 そう言って、旅へと出る人々を乗せた船が光る水平線へと消えていく。

 道の果ての港町は今日も賑やかだ。幻の地や伝説の秘宝、魔女の島、魔物潜む入江、大嵐、幽霊船。

 そんな話をおやつに、私は今日もペンを走らせる。

 青インクからは冒険の薫りがする。

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