第23話 ファルナはお高い回転寿司に行ってみたいとごねたので和歌山の寿司を食わせることに
「寿司が食べたいのじゃ」
「俺もだファルナ」
「ご主人様ジュアンもお寿司というものを欲するのですが」
ジュアンも魔本のくせにお寿司が食いたいらしい……まあいいか一緒に連れてくか。
ただし俺も修行のために、寿司も作れるようになりたいから和歌山の寿司屋に行くことにした。
「頼もう~」
「はいなんでしょう?」
「ここで修業をさせてください1週間だけ」
「あらあらあなたは寿司職人を希望しているの?」
「いえ料理人です幅広い感じの」
どうやら寿司も握れる料理人ということを目指していると聞くと良い感じで納得してくれた。
「それで皿洗いですか……いや基本ですね」
俺は皿洗いをやり切った。
そしていきなり寿司の握りではなく……配達だ。
自転車で配達に行かされる。
その後3日間は配達だ。
そしてファルナは泊りのホテルに泊めている。
寿司の修業を修行に重ねてついに1週間が終わるときにはそれなりの寿司を握れていた。
そんな馬鹿なと思うけど実際まあまあ握れていた。
だがまだ素人に毛が生えた程度だ。
まあ今回はこのくらいだ。
そして最終日だからお礼に寿司を食わせてもらうことになお料金は俺が払う。
まずはブリトロだ。ふくよかな脂が大量に乗った最高の寿司ネタ。
白身のような赤身のような絶妙なブリトロは俺の舌を刺激した。
「これだよこれ! 和歌山だけど美味いな……」
「うちのは福井県から取り寄せてる真白鰤という品種なので」
なるほどだから絶妙に旨いのか納得。
「その後マグロの大トロを貰うとするか」
「はいよ! 大将大トロ1つ!!」
大トロが握られている。
「これも美味いな喰太!! サーモンマヨネーズ炙りとかいうやつ美味いぞ!!」
お子様め……サーモンよりもこういう油ののったやつがな……
「あいよ!! 大トロ1貫」
せいっと感じでしょうゆをふりかけてちゅろっと吸い付くように食べる。
ねっとりと舌を喜ばせるこの赤い宝石のような大トロは……最高に美味。
すべてにおいて最高の最上級な味だ。
脳が解ける旨さだ。
その日は夜が更けていくように寿司が消えていった。
ジュアンもうまいうまいといって食べていた。魔本のくせによく食う娘だ。
ファルナも食べすぎだろ。
◇
もう自宅に戻っていた。ベットの中はつめたい。周りには誰もいないように感じた。
そんなこともないからいつも通り水を飲みに下に降りていく。
ファルナがまた食べたのか……魚肉ソーセージが減っていた。
また買っとかないとな。
ファルナはなかなか隣の布団で寝ついている。
今日も寝顔が可愛いな。
まあ俺は料理馬鹿だからそんなことより料理だ、飯だ、酒だ。
美味いものを食べすぎて食あたりになるレベルだから。
そんなことよりお腹が空いたから明日はまた美味いものを作るとするか。ご飯が毎日おいしいな。
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