202010 ジャパロボ 17

渋谷かな

第1話 ジャパロボ17

「残り10人!」

 いよいよ大詰めを迎える全国ジャパロボ大会の東京予選。東京代表の枠は5人なので、後5人倒れれば、さとみたちは全国大会に出場できる。

「残り9人!」

 全国大会出場のカウントダウンが始まる。

「さとみちゃん! 私たち全国ジャパロボ大会に出られるんだよ! これで高校の内申点も5段階の5は確実だね! アハッ!」

「zzz。」

 いつものように眠って人の話を聞かないさとみ。

「ついつい。お約束です。」

 掴みはOK。

「残り8人!」

「本当に渋谷に居るだけで買っちゃうかもね!?」

「ラッキーだね。私たち。」

「でも、もしかしたら渋谷区に入ってくるジャパロボを誰かが倒してくれているのかもしれませんよ。」

「そんな奇特な奴おらんやろう・・・・・・チッチキチー。」

「ワッハッハー!」

 さとみたちは呑気に渋谷で女子会ピクニックをしていた。 


 しかし、そんな奇特な奴がいた。

「残り7人! 見たか私の超長距離戦車砲の威力をこれなら山手線の内側に入った奴を100パーセント狙い撃ちできるぜ!」

 優子である。優子が渋谷区に近づこうとするジャパロボを代々木タワーから狙い撃ちしていたのである。

「当たれー!」

 ドカーンっと大砲をぶっ放す。相手のジャパロボはどこから砲弾が飛んできたのかも分からないまま倒されるのであった。

「残り6人! あと一人倒せば私は東京代表だ! アハッ! これで怒られないで済む!」

 その時、一機のジャパロボが渋谷区に近づいてくる。

「キタ! あいつを叩いて戦いを終わりとする! 当たれー!」

 ドカーンっと一発砲撃をぶっ放す。

「なに!? かわされた!?」

 しかし、命中寸前に正体不明のジャパロボに攻撃をかわされた。 

「ドカーン!」

 しかし次の瞬間、代々木タワーが切り倒された。

「なに!? レーザーか!?」

 優子は空中でバランスを整えて無事に着陸する。ガタンっと片足は外れてしまうのだが。

「いる!? 得体の知れないジャパロボが!? 直ぐに本部に連絡しなくっちゃ。」

 どこかに連絡する優子であった。ジャパロボ自体は生きているのでセーフ。


「はい! そこまで! 残り5人となりました! よって現在残っている5名のジャパロボが東京代表として、全国ジャパロボ大会に出場です!」

 全国ジャパロボ大会の東京予選が無事に終了した。

「やったー! 私たち全国ジャパロボ大会に出場だ! 目指せ! 全国制覇だ!」

「私たちはダメな子なんかじゃない! やればできる子なんだよ!」

「おめでとう! さとみちゃん! すずちゃん!」

 さとみたちは全国大会行きのチケットを手に入れて大いに喜んだ。

 つづく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

202010 ジャパロボ 17 渋谷かな @yahoogle

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る