月夜に潜む獣

俺の通っている高校は、約25年前に事件があった舞台だ。いわゆる少年犯罪とよばれる事件は犯人の自殺により幕を閉じた。


なぜ、そんな話をするのかというと、いま俺の目の前には自殺したはずの犯人と同じ顔をした男がたっているからだ。


男は俺にいうのだ。また悲劇があの学校で起こるのだと……。


起こる?


起こすのではなく起こる。


そもそも、この男は生きているのか。


それとも、亡霊なのか。


俺にはわからなかった。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る