ロストソウル~特殊怪奇事件簿~

早く


早く戻ってこい


もうすぐ解かれる


たがら


戻ってこい


我が


失われし翼よ


***********



青年が目を覚ましたとき、カーテンの隙間から朝日が差し込んでいた。その光が彼の紫色をした瞳へとは切り込み、あまりの眩しさに目を細めた。


ゆっくりと上半身を起こした彼は、先ほどみた夢のことを思い出す。


はっきりとは覚えているわけではない。


奇妙な夢だということは確かだ。


ただ誰かが自分を呼んでいることだけはわかった。

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