嫌々っパーティーから追放しないでっ!!~追放された私は異国の地でスローライフ~

一ノ瀬 彩音

第1話 壱

魔剣士レルティーは現在も尚、魔剣士としてパーティーに加入しているのですが、

レルティーは他のパーティーメンバーに迷惑をかけずにしっかりと役目を果たしているのですけど、

そんな時です。


パーティーリーダーである魔法使いゼッセルから呼ばれるのです。


ちなみにレルティーが加入しているパーティーは今、とある森の奥にいるのですけど、

本当にみんなの力がなければここまでは来れなかったと思います。


ゼッセルに呼ばれたレルティーはこう言うのです。


「ゼッセルさん、どうかなされましたか?」


「そのさ、レルティーさん、申し訳ないけど、パーティーから追放するよ」


「えっ? 追放するのですか?」


「あぁっ、そうさせてもらうよ」


「どうしてですか?」


「レルティーさんって魔剣士じゃないか」


「は、はいっ、そうですけど……」


「それでさ、この先にさ、ダンジョンに潜ろうとしているのだけど、

レルティーさんは必要ないんだよな」


「そ、そんなっ……」


「だから追放するよっ!!!」


「嫌々っ!! もっと頑張りますからっ!!! 追放しないでっ!!!」


「こればっかりは他のパーティメンバーと決めた事だからさ、本当に申し訳ない」


「だから……」


レルティーがすべて言い終わる前にゼッセルからパーティーを追放されたのです。


『あ~、本当に追放されちゃったじゃないの』


そんなレルティーは自国であるユーゼリミ国から出て、

異国であるマシュリン国へと出向くのでした。



マシュリン国へと出向いているレルティーは何故私だけが

パーティーから追放されないといけないのかなって疑問を抱いているのです。


レルティーは一旦、足を止めて頭の中でパーティーから追放された理由を

考えているのです。


今、レルティーが居る場所はマフレラという平原を歩いていまして、

平原の途中で足を止めて考えているのです。


お生憎様、モンスターはいないですし、モンスターが出て来る気配もないのですから、

レルティーはパーティーから追放された事を考えているのでしょう。


『私ってパーティーから追放されたけど、

もしかして損しているのかもしれない』


『私はパーティーに迷惑をかけていないし、

パーティーに加入してもきちんと役目を果たしていたのに、

追放されるってやっぱり可笑しいよね』


『もう後戻りして追及しようにも何も出来ないし、

今は諦めるしかないのかな』


レルティーは歩き出すとマシュリン国へ向かっているのです。


向かっている最中にレルティーは困ってそうな冒険者を発見すると

声をかけようかどうかを迷っているのです。


しかし、困っている時はお互い様なのですから、

困ってそうな冒険者に声をかけるのです。


「どうかなされましたか? 私で良ければお力になりますよ?」


困ってそうな冒険者はレルティーに気が付くとこう言うのです。


「本当にお力になってくれるのですか?」


「はっ、はいっ!!! 私で良ければっ!!!」


「でしたら貴女の穿いているパンツを見せて下さい」


「いやっ、ごめんなさいっ、それは出来ません」


「今、お力になってくれると言ったじゃないですかっ!!」


「言いましたね…………」


「嘘を付くのですか?」


「はいっ、嘘を付きますっ!!!」


「くそぉっ、どいつもこいつも俺の事を馬鹿にしやがってっ!!!」


困ってそうな冒険者はレルティーの前から駆け足で何処かへと行ってしまうのです。


『穿いているパンツ見せて下さいって

どうかしているとしか言えないわ』


レルティーはまだマフレラ平原を歩いているのでした。



マフレラ平原を歩いているレルティーはまだマシュリン国へは遠いのですから、

疲労しながらも歩き続けているのです。


しかしながら、そろそろ何処かで宿を取りたいのですけど、

町らしきものを発見してないのですから、どうしようかなって

思っているのです。


このままではマシュリン国へ辿り着く前に倒れて元もこうもないのです。


そんな時です。


いきなり明るかった空が暗くなっていまして、レルティーは何事って

思うのですが、そんな事を気にしている場合ではありません。


レルティーがマフレラ平原を抜けると次はジャロンソの森に入るのですけど、

ジャロンソの森は彷徨いやすいという森で有名なのです。


そんな森に入ってしまったレルティーは果たして、大丈夫なのでしょうか。


ジャロンソの森にいるレルティーは森の中を突き進んでいるのですが、

何処も似た風景なのですから、もしかすると彷徨ってしまったのかなって

思っているのかもしれません。


実際はもう彷徨っているのです。


レルティーは一刻も早くジャロンソの森から抜けて、

マシュリン国へ行かないといけないのですから、

彷徨っている場合ではないのです。


しかし、彷徨っている以上はどうしようもないし、

本当にレルティーは心の中でどうすればいいのって

思っている事でしょう。

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