第44話 ヒロイン視点?神崎クオリティレヴェル対チーナ戦振り返り

さぁさぁ、神崎クオリティの時間だぞ!!

…………………………………………………………

「では、本番33、22、11」

どうぞ、とスタッフの手が上から下がる。

「えーうん。始めようか……」

神崎はふぅーーと大きく息を吐く。

そして、

「神崎クオリティィィー(大声)」

「イェーーーイ(大声)」

「はぁはぁ、マジで最初っから全ての力を使い果たしたと言っても過言ではない神崎ぃ、信介ぇです。まだ息整ってなくてすいませんね。今回はただ叫びたい気分だったので叫びました。リハで一切やらなかったのにイェーイと言ってくれたスタッフ、出演者の方々、ありがとうございます。まぁ、皆さん分かってると思いますがチーナ戦の解説回です。よろしくお願いたします。じゃあ、ゲストの紹介をしていきましょう。百瀬さんからどうぞ」

「はい、ゲストの概念がこの頃分からなくなってきました百瀬玲奈です。今回は浅沼さんが居ないので解説があれかも知れませんがよろしくお願いたします。そして、」

「はい、どうにかこうにかコントと漫才の司会を勤めきり実家のような安心感がある神崎クオリティに帰ってきました高梨です。あれ、安心感あるのか?いつもいじられてばっかの気が……ぐっ、頭がっ」

「はい、たかなっしーが頭を抱えていますが気にせずに話を進めていきたいと思います。すぐにコーナーに行くのはあれなので私、神崎と赤井選手でやったサッカーゲームの話でもしますか」

「あっ、私あれ見てました!!」

「おっ、百瀬さん元気ですね!あの配信どうでしたか?」

「なんか男子高校生の日常感があって面白かったです」

「うーん……それを言われると返しが難しいな。たかなっしー、どうせアーカイブ見たんだろうから感想を」

「え?えー神崎さんが大人げないと思いました」

「……たかなっしーいや、高梨君。次回の神崎クオリティ出演があると考えないほうがいいかもね」

「いや、ちょっ」

「はい。まぁ、男子高校生の日常感はその通りなんですよね……俺もまだ高2ですしおすし。百瀬さんと同じ歳ですしおすし」

「ですしおすし、ですしおすし、うるさいですよ神崎さん」

「いや、なんか語呂がいいと言いたくなっちゃうじゃん?まぁ、たかなっしーも司会の時ネタで出たやつずっと言ってたやん」

「あれは言ったほうが場が盛り上がるんですよ。まぁ、自分も語呂が良いと言いたくなる気持ちわかります」

「えっと……あとなんで赤井選手が私に見られていると恥ずかしがるのかなぁって」

「「………………」」

「高梨、これが本当の無垢な美少女って奴だ」

「そうですね。本当にこんな人居るんですね」

「えっと、私を仲間外れにしないでくれますか?」

「ごめんなさい、ただ男として色々とびっくりした事があったので……まぁ、仲良い人にはっちゃけてるとこを見られたら恥ずかしいってことですよ」

「そうですよね!私を(好きだから意識しちゃっててカッコ悪いところを見せたくないって事じゃないですよね。私は楽しそうだなぁ、私も混ざりたいなぁとしか思いませんでしたけど)」

神崎信介は直感で感じてしまった。

あっ、俺やらかしたわと。

今のは百瀬さんが美人だからカッコ悪い所を見せたくないって事ですかね〜と言うところだったと。

……すまん、蓮。俺のせいで貴方とは仲のいい友達程度にしか思えないフラグが立っちまった。

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