第32話 父さん直伝!女性の落とし方
「いつか、いつかさ、本当にサッカー選手になったら結婚してくれる?」
「うん!」
っていうスポーツラブコメ物の幼馴染との約束。
「もしさ、次の大会スタメン獲得して活躍したら付き合ってくれないか?」
「いいよ、その代わりうちの高校を優勝させてね?」
「ああ」
まさに青春の美少女マネージャーとの約束。
をしたような夢を見たんだけど……………俺には可愛い幼馴染とかいなかったな。そもそも高校は1年しか行かなかったし。まずね、可愛い幼馴染が居るって奇跡的な確率だと思うのよ。だってまず第一に近所に住んでるってことだろ?次に歳が近くて可愛い。最後にいつも一緒に遊んでいて仲が良い。
はっきり言おう。ワンちゃん幼馴染って宝くじ当たる確率よりもいる確立低くね?
だってあの天下の神崎信介ですら居ないんだよ?
俺みたいなサッカー選手に幼馴染が居る訳ねぇだろ。
まぁ、美人の血のつながった姉と美少女の血のつながった妹はいるけどね?
まぁ、なぜこんなこと言ってるのかって?
昨日見たアニメが幼馴染のためにレギュラー争うっていうスポーツ物だったんだよ。そしてさ、ちょっとチーナ戦のスタメンがね……。
俺、開幕はスタメンだったんだ……。
でも、チーナ戦は後半からって言われましたが何か?
前半休みでフル出場じゃないですが何か?
俺のハットトリックの活躍どこ行ったんだよぉぉぉ。
俺、第一節のオリンピア戦1番活躍したと思うんですけどぉぉぉ。
そう俺が不貞腐れてると父さんが話し掛けてくる。
「蓮、落ち込むな。体力が付けばフル出場もあり得る。今回お前が前半からの出場じゃないのはオリンピアの時に体力温存のためとかで攻め切ることが出来なかったからだからな」
「そうだね……ハットトリック決めてもこんな事ってあるんだね」
「そりゃあ17歳の新人を開幕戦で出せただけ凄いってことを覚えとけよ?ダニエルだって本当に開幕戦フル出場だとは思わなかったって言ってたんだから」
「まぁ、それもそうだよね。監督も上が俺の活躍にびっくりし過ぎてちょっとおかしくなってるって言ってたし」
「まぁ、絶対蓮が活躍しなくてボロ負けして責任問題でクック監督を辞めさせようとしたのかもな。クック監督の発言力が強くなりすぎてるってリーナさんからも聞いたし」
「リーナさんとも交流あるのね……」
「キャバクラの間違いからダニエルの家で飲むようになったからな」
「ああ、母さんとの約束守ってるのね……あと、キャバクラは間違いじゃないぞ」
「あんな過ちもう繰り返さない!」
「2ヶ月後朝帰りじゃないことを祈るよ。人間2ヶ月ぐらい立ったらもういいかな?って感じでまた手を汚してしまうものだからさ」
「何語ってんだよ。まぁ、後半出るんだから頑張れよ?百瀬さんは来ないけど」
「あぁ……百瀬さん。一切連絡撮ってないな」
「え?お前それマジで言ってるのか?」
「試合無かったし……」
「えぇ……」
いや、だってしょうがないじゃん。
日本に無事に付きましたか?って送ろうとしたよ?でもね、そんな事を一々メールしてくる奴って何か嫌じゃない?それも会ったの初めてでだよ?なんか重いって感じちゃって……。大事にしてくれると思われる?何言ってんだ……そんなもの、ただの自己防衛だけなんだよ……本当はうざがられてるに決まってる……。
「おっと、息子が闇落ちしそうになってるぞ。蓮、次の試合、後半からハットトリック決めて百瀬さんに凄かったですーのメールを送ってもらえるように頑張れよ!」
「………ぁあ?そ、その手が!流石、母さんを落としたうちのモテ男!」
「いや、俺にはスポーツできるスペックなかったからただひたすらに夜中電話しまくってただけ何だけど……」
なんですか、それ……。
「迷惑がられないの?」
「知ってるか、蓮。意外とクラスメイトってだけで女子からの好感度は多少あるんだ。夜中まぁ、7、8時ぐらいから電話しても普通に出てくれる。そこから他愛のない話でもしてたら時間がたつにつれていい感じの雰囲気になってどうにか交際に漕ぎつけられるんだよ」
「そもそも他愛のない話がめちゃくちゃ難易度高いんですが?てか、父さんめちゃくちゃチャラ男やん……」
「ちょっとはっちゃけてた時期もあったんだよ……」
「おお、まぁ触れないであげるわ。」
「そうしてくれ。でだ、蓮。もし連絡が来たとしてがっついては行けない。まずはやんわりありがとうございます!とか義務的な対応をしつつ、最後に百瀬さんに見てもらえると考えるとめちゃくちゃ元気でます!とか書けばワンちゃんあるからな」
「なぜ知らないがめちゃくちゃな説得力がある……」
「まぁ、チーナ戦頑張れよ」
「うん。色々と監督に戦術を叩き込まれたし、頑張るよ」
「おお、頑張れ」
…………………………………………………
次回はチーナ戦
前後半で2話の予定だけどどうなるのか……。
赤井はまたハットトリックを決めれるのか?
乞うご期待!遅くなってすまぬ。
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