第12話 ヒロイン視点 スペインリーグのチームについて
「3ー2ー1ー」
「皆さんこんにちは。神崎クオリティ司会者の神崎信介です。今回はレヴェルに加入しました。赤井選手についての特番となっております。ゲストを紹介しましょう。ゲストは前回に続いて日本高校生サッカー大会の応援マネージャーを務めます人気モデルの百瀬玲奈さんです。」
「よろしくお願いします」
「そして、我らが日本テレビアナウンサー、本当に帰ってきました高梨さんです」
「どうも皆さんこんにちは。高梨です。神崎さんは人遣いが本当に荒すぎです。」
「ん?高梨さんはイジメられるのがお好き……」
「おっと、なんか知らないがすごい秘密を握られてるらしいぞ」
「高梨さん……ちょっともう5歩ぐらい離れてもらってもいいですか?」
「百瀬さん、そもそもの距離離れてるのにそれを言いいますか…キズつくなぁ、離れますけどね」
「はい、茶番は置いておいて去年の順位表を見せたいと思います。ドン」
1位 オリンピア
2位 バブル
3位 トロピカーナ
4位 トレント
5位 ジップス
6位 クワド
7位 レヴェル
8位 タイラント
9位 アルナ
10位 ブァファロー
11位 チーナ
「となってます。自分から見て明らかに強いのはオリンピアとバブル、トロピカーナの3つですね。」
「茶番って……神崎さんは好きなチームはあるんですか?」
「そうですね……去年まではオリンピアが好きだったんですけど赤井選手がレヴェルに入ったのでレヴェルですかね……他のリーグも言っていいならユニゾンが1番好きですけど」
「ユニゾンは圧倒的すぎる強さですからね」
「まぁ、はっきり言って化け物ですよ。クラブランキングでも確か1位でしたし。まぁ、私は日本高校生サッカー大会の応援マネージャーなので赤井選手が入ったレヴェルが神崎さんと一緒で大好きになりそうですけどね」
「そうですか。さぞ赤井選手もこんなにも美人の人に大好きと言われて喜んでいるでしょうね。はい、一応言っておきますがアルナ、ブァファロー、チーナに関しては2部リーグから上がってきたチームです。」
「あー百瀬さん、そんなに照れなくて」
「イジメられるのが好きな人は黙っててください」
「あっ、えーと。黙ってますね。ついでに何歩か離れます」
「高梨さんをいじめていいのは日本テレビの社長だけなんですから百瀬さん落ち着いて。百瀬さんは2部リーグから上がってきた3チームは……」
番組は進んでいきスペインリーグの有名な選手を紹介するコーナーに……
「ではここからは有名な選手達を紹介していきたいと思います。まずはレヴェルの第一節での対戦相手オリンピアの選手の紹介です。まずはレオ選手。ポジションはFWとOMFでロベルト選手、クリス選手と並ぶオリンピアのレジェンドです。」
「レオ選手は去年の得点王、アシスト王を獲得したスーパースターですね。」
「ええ、次にアントワーヌ選手。彼は去年オリンピアに移籍してきたFWの選手です。まさにボールが吸い付いているようなドリブルをして彼からボールを取るのは至難の業です。どんどん行きます。次にプジョル選手。ポジションはDF、さらにオリンピアのキャプテンを務めていてチームメイトのことをよく考えている守備の要です。他にも素晴らしい選手はたくさんいますが有名なのはこの3人です」
「レオ選手はスペインリーグのレジェンドですよね」
「ええ、確か今年で29歳で20歳の時にオリンピアに来て頭角を表しているのでもう十年近く経ってますね」
「オリンピアと言ったらレオって感じですからね」
「スペインリーグは今オリンピアの1強になっています。今まではバブルにクリス選手がいてオリンピアとバブルがライバルって感じだったんですがクリス選手がユーベに移籍してしまい、バブルは得点力が弱くなっています」
「となると赤井選手の敵はオリンピアだけだと?」
「守備だけを言うならバブルのほうが強いかもしれませんが総合的に見るとオリンピア戦で活躍できればこれからも活躍できそうだと自分は考えていますね」
「そうなんですね。次にレヴェルについての紹介をゲストの百瀬さんにしてもらいます。よろしくお願いします」
「はい、神崎さんから投げられました百瀬です。昨日の今日なんですが、しっかりと調べてきましたのでよろしくお願いします。」
本当に神崎さんは人遣いがあらすぎる……まぁ、赤井選手の事を色々と教えてくれたから許すんですけどね?まぁ、どうせスポーツ選手なんて全員チャラ男で遊びまくってるんでしょうけど……。(ヒロインの見解です)
「まずは赤井選手のポジションはFWということでしたのでポジションを競うであろう選手のパブロ選手とターロス選手の紹介をします。パブロ選手はベテランもベテランの35歳でレヴェルの最古参選手です。ターロス選手は去年加入した22歳の若手選手で加入した頃はパブロ選手の後釜か?とネットで騒がれていたそうです。この二人の選手について神崎さんはどう思いますか?」
「自分はパブロ選手がどこまで赤井選手に競り会えるかかと思います」
「パブロ選手が赤井選手にですか?」
「ええ、はっきり言って赤井選手はこの二人より実力があります。こんな事を言って炎上するのもあれですが赤井選手の実力を知っている自分からすると二人がどこまで走れるかって感じです。」
「どこまで走れるか?」
「ええ、赤井選手はめちゃくちゃ早いんですよ、ドリブルが。そのせいで昔はチームメイトが追いつかなくて赤井選手一人で点数決めてといった感じでサッカーが楽しくなさそうだったんですよね……」
「そんなに赤井選手は足が早いんですか?」
「新人の陸上の選手と比べても早いと思いますよ。自分も昔一緒に試合しましたけどついて行けなかったですもん」
「またしても神崎さんから初出しの情報が……」
「まぁ、赤井選手はがんばると思うのでまず皆さんにプレーしてるとこを見てもらいたいですね」
「私もプレーしている所が見たいので映像を撮ってきてください神崎さん」
「スペインリーグ第一節、レヴェル対オリンピアをお楽しみに!」
「逃げたし……」
「まぁ、これからたくさんプレーが見れるからいいじゃないですか……多分赤井選手は第一節が終わるまで公開練習しないでしょうけど」
「え?なんでですか?」
「隠し玉ってやつですよ。実力不確定の選手の方が相手は怖いんですよ」
「はぁ……」
「おっと時間が……では皆さん、次回はどうなる事やらではまた〜」
「「さようなら〜」」
「あれ、高梨さん居たんですね」
「ずっと居ましたよ」
「気づかなかったなぁー次回は取材結果を伝えてたいーーーー」
「カットー」
「百瀬さん」
「なんですか?神崎さん?」
収録が終わると神崎さんが私に話しかけてくる。
「この前言ってた取材の件なんですけど赤井選手が映像での出演を拒否してしまって……」
「えっと、私はスペインに行かないってことですか?」
「いや、そうじゃなくてですね。うちのスタッフがついて行かないでレヴェルの方に任せることになりました」
「ん?あの、意味がわからないんですけど……」
「百瀬さん一人なら赤井選手の取材を許可するってレヴェル側から連絡がありました。ここに聞いてほしいことが書いてありますのでぜひ自分の口で聞いて最後に証拠としてこの一眼レフのカメラで赤井選手とツーショット撮ってきてください。」
「は?」
「現地への飛行機代、ホテル代はこの番組が負担するのでご心配なく。レヴェルの本拠地についたらリーナって言うスタッフの人を頼ってください。多分このカードを見せればレヴェルスタッフなら誰でも案内してくれるので。で、これが飛行機のチケットです。じゃあ、仕事があるのでまた今度、スペイン楽しんできてくださいねーではまたー」
「…………は?」
赤井選手に一人で取材するの?私が?そしてスタッフは付いてこない?本当に意味がわからないんですけど……えっと飛行機の時間は明後日か……。もう何も言うまい。スペイン楽しんできてやる。赤井選手が話しやすい人だと良いんだけどなぁ……
…………………………………………………………………
主人公に一目惚れしたとか書かれてたわりに割と辛辣なことを言うヒロインちゃん。まぁ、第一節さえすぎればね、ヒロインがヒロインしだしますのでお楽しみに。まぁ、ヒロイン次出るのは取材のときなんですけど、その後のヒロイン出演はシーズンが終わった後になるのかな?それか次の移籍のときになると思うのでめちゃくちゃ先です。うん、ヒロインがヒロインしてない。さぁ、次回は主人公トレーニングルームへ
お楽しみに
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