4-4:第1ステップ①-想い-

■第1ステップ

平穏は、音もなく崩れ落ちた。

しかしそれに気づいているのは、リズとライティアの二人だけ。

その上、ライティアはロビーから動けない。

……さて、君たちはどうする?


【状況説明】

▼各NPCの位置

・リコリス:厨房

・オーウェン:サロン

・サリュ:厨房

・カルミア:厨房

・ライティア:エントランスロビー

・覆面集団:エントランスロビー

▼PCの位置

・アル:厨房

・シエル:厨房

・ソレル:厨房

・リズ:エントランスロビー

▼PCへの指示、注意

・PCへの指示(ライティア)・リズのみ:食堂の絵を外し、どこかに隠すこと。

・PCへの注意・アル、シエル、ソレル:あなた方は亡霊に気づいていません。


GM : では、始めましょう。15分間の相談タイムです。その後、行動を決定してください(タイマーをセットする)。


無慈悲に時を刻むタイマー。PLたちは一丸となって、目まぐるしく議論が交わされる。ともあれ、一先ずは状況の把握と合流が第一だろう。そう結論が出され、先ずはリズが厨房まで一直線に走る。

……対する厨房では、他の面々がアップルサイダーをつくっていた。緊迫した状況を、知らぬまま。


サリュ : 「美味しくできそうですー」

ソレル : 「ん、シナモンのいい香り」

アル : 「ですね~、リンゴもおいしそうです!」

シエル : 「出来上がるの楽しみだな~」

リコリス : 「ね!」

ソレル : 「ほら、ちゃんと手を動かさないとできないんだからね?」


リズ : ではそこに走り込んできます。「大変です!侵入者が!!」


シエル : 「リズ? まだアップルサイダーはできないよ?」

リコリス : 「…………?」味見をしながらリズさんを振り返る。

アル : 「リズさん、どうしたんです?」

リズ : 「かくしかです! ライティア様がくいとめています!」


手早く状況を伝えるリズ。危機を知った面々に緊張が走る。


サリュ : 「!!」

アル : 「……なるほどです」

リズ : 「いますぐリコリス様をつれて逃げろとおっしゃってます。それから絵をどうにかしろと」

シエル : 「侵入者って……、あと絵?」

ソレル : 「白い何か……? 館の外から来てるってこと?」

リズ : 「何処からかは、分かりません。とにかく絵をはがします」といい、そのまま食堂へ。

ソレル : 「……とりあえずそっちは任せた! 私、ハンサ呼んでくる!」サンルームに向かいます。無事ですか?

GM : 無事です。

ソレル : よかったー。

リコリス : 「ちょ、ちょっと待ってよ。え、え……?」状況に追いつけてない。

リズ : 「シエル、リコリスを外に逃がして!! オーウェン先生きてください!!」叫んでとどきますか?

GM : ふむ。ではこの辺りから個別に描写していきましょう。先ずは廊下のアルさんから。


……なお、実セッションでは以降のシーンはGMとSGMの進行により常に同時進行で動いていたことを追記する。すごいたいへんだったぞ……。


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▼アル/廊下

アル : 「サリュさんも、はやく逃げないとです!」

サリュ : 「……アル様、皆様。リコリス様を、お願いします」

SGM : とだけ言い、サリュは風のように走り去っていきます。おそらく、エントランスロビーに向かったのでしょう。

アル : 「サリュさん!まってください!」追いかけます!

SGM : では、サリュはその足を止めて振り返ります。


サリュ : 「アル様。リコリス様を守ってあげてください」

アル : 「でも! サリュさんも!」

サリュ : 「私は、良いのです。もう、頂きましたから」

アル : 「サリュさん、このままじゃ絶対死んじゃいます!それは、嫌なんです!」 左手にはめた、もらったブレスレットに視線を向けます。

サリュ : 「良いのです、どちらにせよ私は―――。……とにかく!リコリス様をお願いします!」そうして、無視して走り出します!

アル : リコリスさんには皆さんがいます!僕は、サリュさんを追います!

SGM : 分かりました。では、二人でエントランスロビーに向かうことになります。


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▼リズ・ソレル・シエル/食堂

リズ : 「オーウェン先生、かくしかです! 事情わかりますか!?」絵は外せますか?

オーウェン : 「……は、あ?」事情、と聞くときょとんとしますが、リズさんが絵を外し始めるのを見てすぐに真顔になります。

シエル : 「リコリス、とにかく一度サンルームから外出て……いや、その前に絵をどうするつもりだ、リズ!?」

リズ : 「隠す!一番見つからない祭場にでも鍵をかけていれます!」


シエル : 「オーウェンさん、今外から襲撃されていて、もうロビーまで来ています。現在ライティアさんが食い止めていますが、状況は酷刻一刻とまずいみたいです!」

リズ : 「何故この絵を外さなくてはならないんですか!? のろいですか!?」とオーウェンに。

オーウェン : 「…………。誰からの指示だ?」

リズ : 「ライティア様です」

オーウェン : 「……ああ、なるほど。バレたか……」と一言。「わかった。それなら確かにここにこれがあるとまずいな」


ソレル : じゃあその辺りでサンルームから合流するね。「逃げるなら、相乗りするのが一番早いと思うけどー!」

リズ : 「ソレル! のっけて逃げてください!!」

ソレル : 「わかった!! リコリス!!」呼ぶよ!

リコリス : 「え、な、なに」完全に混乱中。

ソレル : 「私と一緒に来て!」《サニティ》します。(コロコロ)成功。正気にもどれー!

リコリス : サニティされた。はっ。「…………よくわからないけど、逃げろって?」


リズ : オーウェン先生が絵をはがすの手伝ってくれるならオートモビルも出しておきましょう。

オーウェン : 一緒に剥がしますよ。「馬で逃げてもいいが、馬に乗れないやつは地下室に行け」

シエル : いや、地下室は確か行き止まりだった筈……。

オーウェン : 「地下室に、森の方につながる隠し通路がある!」

リズ : ではリコリス様をハンサの背に! ライティア様の望みです!


シエル : ……いや、ちょっと待って。僕たちが本来いなかったとすれば、だれも馬に乗れないんだよね?

ソレル : だから何?

シエル : 「これ、カルミアは本当に外から逃げたのか? ロビーまで相手きてるんでしょ、サンルーム外まで囲まれていてもおかしくないんじゃない?

リズ : そうかもしれませんが、中にいるよりマシです!

ソレル : サンルームの外にいたハンサは無事だったから、今ならまだ間に合うかも!!

シエル : 憶測でしかものを言えない……、僕とりあえず、絵を隠せるか祭場見てくる!

リズ : バイクに乗せて誰か一緒に出られますか?

GM : 馬やバイク乗って走り出す、は次のステップ開始時に可能ということにしましょう。


ソレル : 「……そう言えばカルミアちゃんは?」

カルミア : かん。としてますが、みんなの雰囲気が怖くなってきた。泣いちゃいます……。

ソレル : 「よしよし。怖かったよね……」とりあえずサニティしよ。大丈夫だからね……(コロコロ)成功。

ソレル : 「できれば、カルミアも外に連れ出してあげたいんだけど……」ダメ? みたいな目でみんなを見ます。

オーウェン : 「……俺が連れて行こうか。わからんが、外は雪なんだろ? バイクや馬も機動力が万全かっていうとそうじゃないだろ。だったら、俺がカルミア背負って、隠し通路を走ってく」

ソレル : 「……お願い。カルミアちゃん、先生についていってね」でも、ハンサなら大丈夫だって思ってます。

カルミア : 「う、うん」


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GM : では、ここで第1ステップを終了とします。状況を整理しましょう。

アルさんとサリュがエントランスロビーへ。

リズさんは食堂で絵を剥がし終えたところ。

ソレルさんがハンサを呼び、カルミアと共にサンルーム付近に。

シエルはリズさんと一緒に食堂。


GM : では、続いて第2ステップです!


▼各キャラクターの現在地

リコリス:サンルーム

オーウェン:食堂

サリュ:エントランスロビー

カルミア:サンルーム

ライティア:エントランスロビー

覆面集団:エントランスロビー

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各PCの位置は

アル:エントランスロビー

シエル:食堂

ソレル:サンルーム

リズ:食堂

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