vs night close & 午前四時のあなた

https://kakuyomu.jp/works/1177354054935424854

作:春嵐様


明るくも暗くも無い無重力空間に放り出されたような、または深い色の重い水に揺蕩うような、そういう浮遊感のある文章と雰囲気。

人間は失ってからそのものの重さに気付くなんて言いますが、そう考えると彼女はまだ賢明だったのかもしれません。


もしも今持っている才能が無くなったら私は私ではなくなるんでしょうか。少なくとも同じ生き方はできないでしょうね、でも……。我が身に置き換えて考えれば考える程、彼女の強さや彼の存在の有難さが見えてきます。


ところで、私はどうにも『また、見えたのか』が気にかかるのです。

仮に、下敷きになっているhttps://kakuyomu.jp/works/1177354054898673369を今作よりも過去の事象であると仮定しようと思ったけれどこれはどうもしっくりこない。

だとすれば、彼女は何度も才能を……複数備えていた才能を一つづつ失ってる?またはそういう夢(悪夢かも)を何度も見続けている?

……なんにせよ実に面白い!情報を集めればばちっと一つの解に辿り着く物語も好きですが、解釈の幅があり読み手に委ねられる分量が多い作品も好きなのです。

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