第111話 悪死鬼ヨルガ来タリ
気が付いたときは私の住む家が崩壊していた。
殲滅。崩壊。破壊。
何物にも脅かされない学園都市で起きた危機。
緊急事態宣言がなされた。
だが災厄は飛来する。
「あれは!?」
黒い塊の邪気が渦巻く悪しき死の鬼がいた。
鬼と言うより魂の塊のような……渦巻く怨念の塊がそこにあった。
幽霊の存在はかねてから信じていたがなんとも言えない気持ちだった。
たまたま今日は外部との交流会だったから外部からの超能力者候補の異能力を潜在的に備えたと思われる見学者が来ている日だった。
夕刻の5時55分……飛び出しているものがいた。
「お父さん!! 月光さん!!」
七星太陽と七星月光がその黒い具象体のような悪死鬼とでも呼べばいいのかに攻撃をぶつけていた。
太陽は炎弾を放つ。
月光は月のエネルギーを内包させた水と木と土の塊のエネルギー状の真空刃を放っていた。
さらに光の乱反射で二人の場所を推察されないよにしていた。
そしてナナも来ていた。
「ナナさん!!!」
ナナは七つの星の力を一気に引き出した。
月と火と水と木と金と土と日の七つの星の力を借りた。
七星砲(セブライカギャラクシー)!!!!!
チュドーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!
放たれた七つの星の砲撃は悪死鬼に当たる。
だがそれでもまだ悪死鬼を倒すことができないでいた。
私もうちもなんとかしないと……
「星神王バナナナナナナナ様今こそ力をお与えください!!!」
許可する
私の前に星聖剣バナーナソードが現れた。
「放て流星!! 七星の名において輝きを持って!! あの悪を打ち滅ぼせ!!! 葉七斬!!!!!」
斬った
一閃核を斬った。
だが亜死の悪死鬼は動き出す。
足が生えている!?
塊からうねうねと足のような黒い残骸が伸びている気持ち悪い。
そしてそれが振り回されるようにお父さんに伸びる。
「くっ!! 太陽拳!!!」
「兄者!!」
「駄目だ月光!! お前では敵わん!!」
月光さんが前に出るしかしうねうねの黒い足は月光さんに伸びると吸い取っている。
「ぐわあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「月光!!!!!?」
なにがが飛んでくる……誰??
白い白髪の長い髪の少女が月光に近づいて何か唱えているそして亜死を遮断した。
その白い髪の少女は何か唱えている……なんだろう詠唱……いったい何を唱えている!?
「F‘XJK IAGEN 扉を開き続けるものよ……天界に来たれ……あなたの還る依り代はここでは無い死を乗り越えて浄化されたし……天出浄土(アマイヅルジョウド)」
光が天から呼び出されるが光を覆い隠そうと影が伸びてくる。
そしてそれを邪魔するものがいた。
飛び出してきた少年が何故か稲荷の仮面をしている。
そして白い髪の少女を殴り飛ばした。
「なぜだ!! タク!! この子はもう遅い死よりも酷い状況になるぞ!!! 私の邪魔をするな!!」
「嫌だ!!!!!!!!!!」
殴る少女を。殴り続ける。何度もだ。何度も殴っている。
「それでも……俺はこいつを助けたい!!!!!!!!!!」
少年は泣いていた。だがそこでまたもや突風のような雪のように散る塊が飛来する。
「姉ちゃんを虐めるな!!!!!」
氷の弾丸がタクと呼ばれる少年にぶち当たる。
後ろには心配そうに見ている灰色の髪の2歳ぐらいの幼女が顔を抑えて苦しそうにしている。
「ユキっ……邪魔をするなら俺とてお前でも容赦しないぞ……」
稲荷の仮面をつけた少年の仮面が真っ黒に染まる。
邪気のようなものが悪死鬼から吸い取られる。
稲荷の少年タクが邪気を吸い上げている!?
そこでさらにタクを殴りつけるものがいた。
「くそったれ!!!」
稲荷の仮面をつけた少年が吹っ飛ぶ。
そこにいたのは10歳ぐらいの少年だった。」
「俺はお前を止めないといけないようだなタク……」
「タケ君……どうして一番の友達だと思っている君が僕を止めるなんて……それよりユキを止めてよ……」
「そういうことは俺に勝てる様になってから聞いてやる」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
タクと呼ばれる少年がタケを倒そうと奮起している。
だがそこで叫ぶ声が聞こえた。
「もうやめてよ!!!!!!! タク君もタケ君も二人とも親友でしょ!!! なんで争うのこんなときに……」
「お姉ちゃん……」
七星ナナミがそこにいた。
私は今回の会合に参加していない……何かあったのだろうかわからない。
「お姉ちゃんどうして……?」
「ナナナ……そうね知らないのも無理もないわ……あの化け物は実は……」
消失
記憶の消失が確認されました。
ここで記憶の残滓は無くなった。
●●●
ユキトに話し終えたナナナは想像を絶するように呼吸が苦しそうだ。
だが普通にバナナを出していつも通り食べたらいつも通りに元気になる。
ユキトの様子もおかしい。
いきなり頭を押さえて苦しそうにする。
だが「覚えてない……覚えてない」とだけ言って自分の部屋に戻っていった。
ナナナは心配そうにユキトを見送るしかなかった。
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