第110話 三年前●零神学園で起きた非日常その二

 ナナさんが到着した。


「ずっと寝たのに……次の出勤は明日だと言うのに……速くないか?」


「ナナさんすみません急な依頼で……」


「いやいいよ……太陽さんが頼んできたからねルナちゃんのお守が目的だろうけど」


 ルナはお守されたくないわけではないようだ。


「ナナしゃん! 今日は一日おちゃのみもうします!!」


「ははっルナちゃんはいつも元気だね」


 ルナはそういえばだれの子だろう……?


 見た目はフランス人形のように見えるが顔は日本人の血が強いだが目は大きくて猫目できょろりとしている。さらにちんまいが不思議な感覚に襲われる。


 なんだろう何か強く惹かれるルナに……


 ルナは月光さんの娘さんなのだ


 こいつまたもや俺の脳内に……くそっなれないな。


「月光さんってもしかしなくても太陽さんの親族か?」


「太陽お父さんの弟だのんである」


「そっか~つまりナナナやナナカの従姉妹だな」


「まあ殆どそういう意識はなくて妹として見てるけどね~」


 ナナナがこじんまりとして意識のある眼でルナを見る。


 本当にナナナはルナを優しい眼で見過ごしていた。


 だがここでナナさんだけではない人が入ってくる。



「ちょっと御機嫌ようといいたいが邪魔だったかな?」


「学園長☆」


「がくえんちょう……」


「おにいおじさん?」


「ゼロクリア・リバース・クロウリイ……」


「おいおいおいフルネーム呼びかねタケル君なんだいつもそうだが敵意むき出しだね君は?」


 なんか妖しすぎる中年のでもなんか凄く若いような年を取っているかのような貫禄がある年齢不詳な男の人が入ってきた。





「自己紹介がまだだったね。零神学園学園長ゼロクリア・リバース・クロウリィだよ白夜雪兎」


「あとお前は統括理事長でもあるだろ?? 違うかゼロクリア??」


「統括理事長?? それって異能特区のこの超能力学園都市の統括理事長ってこと?? そんなお偉いさんなんですか!?」


 ユキトは驚く凄く。


 ゼロクリア・リバース・クロウリィは不敵に笑う。


「ははっははは!!! そこまで大それたものじゃないよやだな~~~タケル君この学園というか学園都市にそこまで大した秘密はないからそこは安心していいよそうだよね七星ナナ君……」


 ゼロクリア・リバース・クロウリィは大胆不敵にナナに同意を求める。


 ナナは同意を求められた直後震える様にしていた。


 そしてナナはクロウリィに堕とされたかの如く機械的に発言する。


「その通りでございます」


「ナナ……なんでその男のいいなりになるんだ!!!!!」


 タケルは激昂する。しかしナナは逆に震える様に発言する。


「タケル君……落ち着きなさい誰の前で怒っているの……この学園の学園長の前ですよ」


「まあマテナナナはクロウリィを信じるぞ」


 ナナナが突然怖い顔でタケルを睨む。


 ナナナは本当に危険な表情で眼が笑ってない。


「流石ナナナ君だよ!! 君は本当にうちの真っ新な新品のダイヤよりも綺麗で古めかしい古代の遺産の光玉だよ!!! やはり君を特務科に入れたのは成功だった!! 私は自分の観察眼を信じることにする」


「ナナナの眼なんだそれ……光ってないか黄金に左目が右目が無色透明と言うかなんか不思議な色にもだが……」


 ユキトはなにか異常な事態がナナナに起きていることを指摘する。


「あっそれはね……ナナナ君はちょっと気持ちが穏やかじゃないとき怒っているときは目が光るんだよねそしてその目に睨まれると……おっとそれは秘密だったね」


「ゼロ……それ以上言うつもりなら俺はさしでもお前を殴り飛ばす」


 タケルが右手を力強く本当に力強く握りしめてゼロクリア・リバース・クロウリィにゆっくりと近づく。


 しかしナナナが止める。


「これ以上はダメダ……あの人外に敵うわけがないことはシッテいるダロ? タケル?」


「くっ……ナナナお前もこういうとき変な状態になることを覚えているんだろ……あのときのことを忘れられないなら……あいつこそがこの世の不幸の元凶だということを知っているだろ?」



 ゼロクリア・リバース・クロウリィが不敵に笑う。


「まあいいでしょう今回来た理由はなんとなくわかるでしょう? 今回あの巨大な謎の空中要塞都市のことを潜入捜査する権限を許可しに来たのです」


「潜入捜査の許可だと!??」


「お空の都市に行けるの!?」


 ルナが飛びっきりの笑顔で喜んだ。


「ダメだ!! こいつらの力で行くなんて……だが……いやまてよ……」


 タケルが何かを思い出したようにスマフォを取り出して誰かと連絡を取る。


「俺だ電導か? 突然で悪いが部室に来てくれ!」


 そして5分後誰かが来た。


「なんやねん鈴音(すずね)の買い物に付き合ってたのに……異常事態のようだな」


「あなたは……」


「なんや見ない顔やな……俺の名前は指場電導(さしばでんどう)や! こいつ竹琉のマブタチやで!!」


 タケルは思い出していた。


 もともとこいつ電導とは友人というより強敵(ライバル)だった。


 もともと喧嘩をふっかけてきたのが始まりで強いやつ戦いたいのだとか……それで普通に勝ってしまったから付きまとわれて……何故か意気投合して仲良くなった。


 電導は超兆高校に通っている普通の高校生で同い年の15歳だ。


 とまあタケルはこいつだけは信用していた。


「電導も同行させろ! ゼロクリア!! それなら行ってもいい」


「もちろんいいですよ電導君も私の超絶お気に入りですし」


「うわなんや気持ち悪いなこんなおっさんに……理事長のことは好きになれんわ」


 電導が悪態ついたように嫌がる。


「ふっふふふまあ私は人に好かれないタイプなのでまあそうなりますね……まあ少しへこみますけど」


 とまあよくわかんないけど僕とタケルさんと電導さんとナナナとナナカとルナちゃんとナナさんが行くことに決まった。


 本日は疲れたので今日は学校に泊まることになった。


 学校は生徒が泊まれるように施設が充実しているので安心だ。


 僕はお風呂が嫌いなのでシャワーだけですます。


 しかも冷水のシャワーで。


 星降る夜のように感じる。


 あの人は悪だとかみたいなことをタケルさんは言っていた。


 いちおう学園長なのにしかも統括理事長だし……そんな偉い人が元凶……か


 タケルさんでも間違ったことをいうのだろうか?


 どういうことかよくわからなかったから自販機の前で緑茶カルピスを買う。


 凄く美味しい。するとナナナが来た。


「ユキト兄さま……さっきは頭に血が上っちゃって変なことをいったけどゼロのおじさんは今まで間違ったことをしたことも間違ったことをいったこと……嘘はあの人よくつくけど……でも悪い人じゃないのん」


「そうなんだ……」


「でもタケルお兄ちゃんはあの人のことを恨んでるの……5年前の事故……いや事件かのせいでタケルお兄ちゃんは変わってしまった」


「どういうこと……? 話してくれる気はないのかな?」


「わかった話そう……今から約5年前に起きた事件の詳細を……」


 ナナナは話し出した5年前の事件の詳細を。

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