第101話 ミストの刑激

 ミストがつまんなそうな目で俺を見た。


 それはつまり、お前が嫌いと言うことかということか。


「そうじゃない。私はお前のような愚か者が嫌いだと言えと言われた」


 ……しばしの無言。


 それでも俺はこんな結果になるとは知らんかった。


 

 それでも俺は君が好きだイルミナ。


「とまあそれが本音なわけかお前の?」


「そうだ。悪いか? 愚か者め」


「気持ち悪いかな俺は?」


「そんなことはないぞ二人とも」


「イルミナ魔て喋るなちょまてよ」



 イルミナの策略により、ミストと俺とのバトルはお預けになるようだ。


 イルミナの指示により、ミストとのバトルはなしになる。


 そしてアビスとやらに会いに行くことになる。


 しかしそこで難問が飛び出てくる。


 アビスはどこにいるのだとリスティが飛びて出てきた。


「リスティなんでここにいるんだ?」


「拓郎のことが心配だからだ!」


 それならいいのだが……


 俺はミストとイルミナとリスティでアビスを探した。


 だがここでさらに問題が起きた。


 魔神人の裏切り者だ。


 魔悪人が攻めてきた。


「ついにみつけたぞ! ミスト……」


「お前はデスドス!! なんでここにいるんだ!」


「なあにそんなことはどうでもいい……おまえの姫君イルミナをもらい受けに来た」


「イルミナは渡さないぞ」


「イルミナって姫なのか?」


「そうなのか拓郎?」


「とにかくここはやらないとやられそうだな……俺がこいつらの相手をしよう」


「稲荷仮面!! それでも奴らは波の相手ではないぞ……」


「大丈夫だミスト……イルミナの力とリスティの力にアグニスやマリンアルマゲルにスランにマイカもいるんだ……大丈夫だって踏ん張るぞミスト」


「相談は終わりか?」


「悪党なんて俺がぶっ潰す」


 こいよ……俺が全てを壊してやるからな……


 稲荷仮面とデスドスの一群が攻めてきた。


 どうなるのか一体?


●●●




 時同じくして……



 白夜雪兎はタイムホールをゲートを探していた。


 時間を超越してこの戦いを終わらせるために……


 だが無理だった。


 シロンと月名(ルナ)を置いてぼりにして。


 黒丸もいまだに行方不明だ。


 だが超越者たる雪兎はここで負けるわけにはいかないと頑張っていた。




 黒の鶏卵……暗黒の卵兆の雲梯が襲来する。


 なんだあれは……!? 黒い塊のような雲なのか??


 それらが次第に形成されていき邪悪なる不定形なる物にと落ち着いてくる。


 全てを飲み込み凌駕する。それは……暴食の雲グラトニーデマール


『GUGAAAAAAAAAAAAAfkhfヴィオアhbjふぃあうfbひいfv補shfdhvはfhfvbslkskfmfvbsvjsbヴィ尾jfンbfkdじゃあvsfvbsklvjdsfbンdfンvslkjv味vは自費宇fハウイヴいあ』


 言語化不可能な声でしか叫べないその暴食の雲と言う名の化け物が雪兎に悪の一撃を喰らわしてくる。


 伝承の一撃を喰らわせる。


「逃げなさい!!! 速く!!」


「誰だ貴様!?」「私はアリスよ!」


「なんだお前は……ちっこいガキにしか見えないぞ?」


「あれはあなたには無理な相手よ……逃げないと死ぬわよ!!」


「大丈夫だよこの程度の相手は……それよりてめぇこそ死ぬぞ」


 アリスは考える。可能性としてはこの程度と言えない。死ぬ脅威があるほどの敵だ……考えろ。



「とにかくここは協力してあの黒い雲を倒すのよあなたはあまり動かないでね」


 雪兎は考える。この少女の言うことは並たいていではない。


 実際のところ普通の少女なら逃げ出していてもしょうがない。


 なのでこの少女は普通の女の子じゃないだろうという結論にたどり着く。


 怖いか……怖いぞ……だからこそ……。




「アリス様!! やっと見つけました!」


「ロウガ!? どうしてここに……」


「オラもいるずら!」


「アリスやっと見つけたよ」


「アリスはいつもこうだぞ……ボクもこんなだからこそアリスがうらやましいんだ」


 オルクにメアにヴァンも来ていてた。


 これで戦況が一瞬で変わる。


「こいつらお前らの仲間なのか……獣人、いや魔族か」


「そうよ悪い……?」「いや悪くないぞ」


 アリス達は最終決戦の動きまで予測していた。


 それでいてもなかなか動きが見えなかった。


 これで揃った。


 あとはあの化け物をモンスターなのか? あれは?


 あれとは黒い雲というかあれはなんでも飲み込む暴食の雲だろう。


 どうすれば倒せる? 考えるより手が動いた。


「蘭星覇銃弾」


 アリス特製の魔神銃を抜く。


 こんどは星魔超集中神心銃(アグラカネルゴッドガン)を使用した。


 スナイパーライフルのようなその形状の魔神銃は空を破壊する威力だった。


 ドーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!


 勢いある爆発だった。


 そしてそのたった一撃で暴食の雲は消滅した。


 まさか一撃で倒せるとは……そんな感想が飛び出てきた。


「さああなたの目的を教えないさいや」


「魔神人の裏切り者魔悪人……の撲滅」


「違うわ……魔神人と魔悪人はもともと別種の種族なのよ」


「なぜそう言い切れる……?」


「それはね……私は魔神人のイル世界に一度だけ行くことができたからと言ったら?」


 アリスはそこで思い出す。そうである自分は魔神人と魔悪人との戦争がある世界に飛ばされたことがある。


 今から3年前にだが。


 その時は自分はこんな力はなかったはずだが……魔法は使えた。


 忘れていただけであるこんなこと……言えない……から……でも思い出して!!!!!


 雪兎は今こそ思い出す。


 自分の使命を。













「行くかそろそろ我も……」


 地球の神テラが降臨しようとしていた。時同じくして。

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