第12話 東京超能力少年は秘密の力で高ランクのモンスターを退治する

 渋谷の一帯はオーク、トロール、オーガのような凶悪なモンスターに占拠されていた。

 みな近くの小学校や中学校、市民館に逃げ出していた。


 オークは逃げ遅れた人達を殺して食べようとしていた。

 オークの10体ぐらいの集団は近くの小学校に人の匂いを感じたのか。

 そこを目指していた。

 オークが小学校の校門前まで来る。


 そこには警察官が5人ほど待機していた。

 拳銃を構える、警官たち。

 だがオークはそんな警官など目もくれずに美味しそうな子供や女を犯そうとして最後に食おうとしていた。

 警察官は銃を発射する。

 オークに当たる。


 だが、致命傷にならない。

 オークの皮膚に留まり、決定的なダメージにならない。


 そして警察官の内3人がオーク達に蹂躙される。

 オーク達は10人で警察官を嬲り殺しにした。

 1人の警察官は逃げ出した。

 もう1人はなんとか拳銃を持って、対抗しているが効かない。


 最後の警察官が絶望していたがそこに救世主が来た。

 謎の白髪の少年が現れた。

 どこから現れたのかわからないほど自然にそこに存在していた。

 そしてオーク達を手で捻るように触るしぐさを離れたところからする。


 するとオークが宙を舞う。

 地面に激突する。

 オーク同士が激突する。

 コンクリートの壁に打ち付けられる。

 警察官は奇跡でも見ているかのようにそれともこれは夢なのかと思っていた。

 

 白髪の少年はそのままオークを爆殺した。

 オークの頭が破裂したのだ。

 他にも体が切り裂かれているように風の刃だろうか?

 そんな感じの攻撃が通る。


 ステータスオープン。

 と念じる白髪の少年こと雪兎


 ステータスウィンドウは本人にしか見えないように調節が可能だ。

 今回は自分だけが見れるようにした。


 白夜雪兎


 男


 15歳


 職業:超能力者


 Lv.5

 HP:320/320

 MP:5580/5600

 腕力:100

 守り:200

 速さ:450

 賢さ:2500

 魔力:3500

 幸運:250

 器用:880

 魅力:550


 スキル:念動力Lv.7、千里眼Lv.5、透視Lv.4、テレポーテーションLv.6、超聴覚Lv.5、武器具現化Lv.4、念動波動Lv.7、空想神具Lv.6、敵意感知Lv.2、気配遮断Lv.3、無限神滅空間Lv.5


 魔法:


 これが白夜雪兎のステータスである。

 もはや人類とは言えないレベルである。

 MPが5000越えなのはなんの冗談であろう。

 雪兎は生まれつき物凄い能力を持った超能力者である。

 成長の過程で元々持っていた念動力に千里眼に透視、テレポーテーションや超聴覚はともかく10歳で武器具現化を12歳で空想神具を15歳で無限神滅空間を獲得した。

 人類最強は雪兎であろう現在では。

 だが彼は自分の力を隠して生きてきた。

 しかも、謎の組織に命を狙われていたのだ最近まで。

 最近、やっとその組織を壊滅にまで追いやったのでなんとか普通に暮らせている。

 雪兎には友達と呼ばれるものがいなかった。

 いわゆるぼっちである。

 不良とかには自分の能力を隠しているが微妙に明らかにしてびびらせる日々。

 そして周囲から危険な少年としてマークされる。

 

 政府にもマークされていた。

 最近まで政府のお偉いさんがしつこく接近してきて。

 超能力者支援学校に行かないかとしつこく勧誘してきたのだ。

 将来は国のために働かないかとも言われた。


 だが雪兎は国に良い様に使われるのはごめんだ。

 兵器として利用されるのがオチだ。

 だが雪兎としてはこの力を揮えないのは苛立ちを感じていた。

 無敵のこの力も揮う相手がいなかったらただの宝の持ち腐れなのだから。

 

 雪兎は全力を出したかった。


 目の前のオークを殲滅した後、泡を吹いて気絶した警察官は無視して、他のモンスターの所に行くことにした。


 雪兎が念動力を使用して体を制御する。

 爆発するような推進力で時速120キロぐらいのスピードで宙を舞う。


 もう見られることを気にする必要もない。

 僕はこんな世界で力を揮えるんだ……と内心期待と興奮に覚えていた。


 見つけた!!


 トロールの群れが家を一軒一軒壊している。

 生存者がいないか探しているんだ。

 念動力を使用してトロールを分離する。

 引きちぎるようにトロールの胴体は分離した。


 他のトロールも同様だ。

 分離して分離して剥がして、切断して、爆破した頭を。


【レベルが上がりました。】


 続いてオーガを見つけた。

 爆散して圧縮して原型を留めていなかった。


【レベルが上がりました。】

【レベルが上がりました。】

【レベルが上がりました。】


 ふん、こんな物か。

 さて発生源の黒い穴に飛び込んでみるか。

 雪兎は黒い穴に躊躇なく跳びこんだ。

 そこが奈落の底に繋がっているとは知らずに。


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る