202010 ジャパロボ 8

渋谷かな

第1話 ジャパロボ8

「前回大会の優勝者!?」

 広瀬姉妹の前に現れた竹内優子は前回の全国ジャパロボ大会で優勝していた。

「そうよ。私が優勝候補ナンバー1だったイリスを倒して、優勝したのだ! ワッハッハー!」

 勝気な正確な優子。

「今度こそ、あなたを倒して、私が優勝してみせる!」

「それは無理ね。」

「なに!?」

「なぜなら、あなたたち姉妹は今日ここで死ぬのだから!」

 すると、どこからか優子のジャパロボが現れる。

「させるか! 来い! 私のジャパロボ!」

 今の時代、ジャパロボは呼べば現れる。

「あの武器は!? 前回大会で私が倒された!?」

 イリスはジャパロボに乗り込む。

「まずは生意気な妹からだ! くらえ! 必殺! プチ・アトミックボム!」

 説明しよう。プチ・アトミックボムとは、ジャパロボを一機吹き飛ばせるぐらいのプチな核爆弾である。

「キャアアアアアア!?」

 プチ・アトミックボムがさとみを襲う。

「させるか!?」

 イリスが身を挺してさとみをかばう。

「ドカーン!」

 プチなキノコ雲が上がる。

「お姉ちゃん!?」

 煙の中から残ったのはボロボロになりながらも妹を守った姉のジャパロボだった。

「お姉ちゃん!? イリスお姉ちゃん大丈夫!?」

 コクピットに駆け寄るさとみ。

「さと・・・・・・み・・・・・・無事・・・・・・だった?」

「お姉ちゃん!? どうして私なんかを助けるのよ!?」

「だって・・・・・・さとみは・・・・・・私の・・・・・・カワイイ・・・・・・妹だから・・・・・・不器用な・・・・・・お姉ちゃんで・・・・・・ごめんね。」

「お姉ちゃん!?」

 バタっと涙を零しながらイリスは瞳を閉じる。

「お姉ちゃん!? イリスお姉ちゃんー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 姉を失った悲しみの雄叫びを上げるさとみ。

「ラッキー! これでライバルを倒せた! 後は祐奈さん遺伝子を持つ妹の方を倒してしまえば、今大会も私の優勝は確実だ! イヤッホー!」

 優子はプチ・アトミックボムの照準を泣いているさとみに合わせる。


(いけない!? このままではさとみが危ない!?)

 死して妹を心配するイリス。

(あなたの妹を思う強い心を見せてもらい感動して涙が止まりません! うおおおおおー! 私があなたに妹さんを救う力を与えましょう! さあ! 私の名前を呼ぶのです!)

 変な小さな生き物が現れた。

(あなたは?)

(私の名前はウンディーネ。みんなは水の妖精さんと呼びます。エッヘン。)

(ウンディーネ!)

 イリスは水の精霊の名前を叫んだ。

 つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

202010 ジャパロボ 8 渋谷かな @yahoogle

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る