フルーツ盛り合わせ

添野いのち

エッセイ UFOキャッチャー

 最近よく行く場所がある。それはゲームセンター。

 店内をうろうろし、適当な台に100円玉を投資し、50%くらいは笑顔で、もう50%はがっかりしながら店を出る。

 やはり獲れた時の快感がたまらない。僕は小学生の頃にUFOキャッチャーにハマって以来、暇があればゲーセンに足を運ぶようになった。

 もちろん取れないと面白くないから、色んな人の動画を見て勉強する。この時は景品の左手前角を押す、その時はアームで右奥を引っ掛ける、など色んな事を覚えてきた。

 この努力を学校の勉強に生かすことが出来たらいいのに。いつもそう思う。何で学校の勉強は集中できなくて、UFOキャッチャーの勉強はのめり込めるんだ?

 そこで1つ気づいた。


 興味の大きさが全然違うことに。


 人間の「興味」の力は本当に恐ろしい。興味のある無しで、手に入れた情報を記憶しておくのかどうかも変わってくる。興味が大きくなりすぎると、病的なまでに対象について知ろうとする。病的な好奇心は、ある時には人類に新しい知識をもたらし、ある時には人を苦しませる(ヤンデレが良い例)。


 興味って、本当にすごい力だ。


 ちなみに僕はUFOキャッチャーへの興味が少々大きくなりすぎた結果、常に金欠気味で、ベッドの横にある棚にはフィギュアが並べられ、部屋着までもが景品のTシャツ(しかもアニメのデザイン、今もこれを着ながら文章を書いています)という有り様である。

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