第14話 2歳児を
俺は友人と一緒に小学校を抜け出した
俺達は兄弟が多く、親たちに愛されていないと思っている
だから、気晴らしをしてもいいのだ
友人と数マイル先のスーパーマーケットに行った。別に買い物をするつもりはなく、単なる暇つぶしにだ
「おい、見ろよ」
友人が指さした先には、一人で待っている子供が居た。2歳くらいか?
「ガキが居るな。それがどうした?」
「あいつであそぼうぜ」
「いいな、それ」
俺達はその子を遊びに行こうと誘い出した。その子も暇だったのか、あっさりとついてきた
どことなしに人気のないほうへ歩いていく。たわいもない話にも、男の子は楽しそうだ
しかし、その笑顔を見るたびに俺たちは段々と幸せそうなその子を恨めしく思ってきた
「楽しいか?」
「うん!」
「じゃあ、こうしてやるよ」
友人は、その子の頭を地面に叩きつける。そして、近くに置いてあった青いペンキを顔にぶっかけた
はげしく泣くその子を見て楽しくなった俺は、さらに泣かせようと胸を蹴った
友人は倒れているその子に鉄の棒で頭を殴りつける。そして、ピタリと泣かなくなった
「おい、やばくないか」
「まさか、こんな簡単に死ぬとは……そうだ、事故死に見せかけよう」
友人はその子を引きずって線路に横たえた
次の日、ニュースで電車に轢かれて真っ二つになった男の子が発見されたと放送された
俺たちの服についていたペンキと、その子の血が証拠となってあっさりと捕まっちまった
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