人間の怖い話
斉藤一
第1話 ガードパイプ
「ふわぁ、夜勤明けの運転はやっぱり眠いな」
俺は深夜の警備を終えて帰宅していた
黄色の軽を運転していると、まぶたが徐々に下がってくる
「うおっと、やべ、少し寝てたか?」
俺は車がよれたところで目が覚めたが、しばらく運転していると再び眠くなった
いつの間にか目をつぶっていたらしく、「はっ」としたときにはすでに目の前にガードレールが見えた
運の悪いことに、事故の後修理されていないガードレールだったらしく、ガードレールについているガードパイプが曲がっていて、尖った先が車を貫通した
「ぐぅ・・・いてぇ」
ガードパイプは俺の腹も貫通していたが、事故の衝撃でガードレールからはずれたようで、俺は痛みをこらえて車から出るが、2mくらいのパイプが刺さったままだ
俺は通りかかった車に手を上げるが、何かの仮装だと思われたのか、怪訝な顔をされて通り過ぎていく
トラックの運転手が止まってくれて「大丈夫か!?」と慌てて救急車を呼んでくれた
パイプのせいで救急車に乗れなかったので、抜くと血が出るからと痛みをこらえてパイプを短く切ってくれた
幸い、重要な臓器を避けて貫通していたので、命だけは助かった
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