第6話 風の魔城
――――――――――30分後――――――――――
みなさんこんばんは~。今回はね、風の四天王さんのお家にお邪魔していこうと思いま〜す。(小声)
ってことで現在地は風の魔城。今は普通に城内を爆走中だ。
なんのためかって?風の四天王が守ってる魔蘇の玉を壊すためさ!
実は四天王達がそれぞれ一個ずつ守ってるその玉を全部壊さないと、魔王倒してもすぐ復活するようになっている。
以前四天王を無視して魔王倒しに行った時にどえらい目に遭ったのはいい思い出だ。うん。
にしてもこの兜すっごく便利!かぶってるだけで走っても他人は俺が見えないとか最強かよ!まあ流石に四天王とか相手には通じないっぽいけど。
この性能で名前は擬態の石兜だからな。完全に詐欺だわ。
おっと、そろそろ目的地が近づいてきたから忍び足で行くか。足音とかは普通に聞こえるっぽいし。
廊下を素早く右に曲がって突き当り、鉄製の扉の前までやってきた。さて、問題は見張りにバレない様にどうやって扉を開けるかだが・・・
「・・・おい、今日寒くねぇか?」
「そうか?」
「ああ。なんかすっげぇ寒気が・・・ぶえっくしょい!」
「お、もしかして風邪か?」
「・・・ちげぇよ。馬鹿は風邪ひかないって言うだろ?」
「それもそうだな」
「あん?誰が馬鹿だよゴラ」
「自分で言っただろうが!?」
お、急に見張りのグリフォン達が喧嘩始めた。ラッキー!
じゃあ君らがじゃれあってる間にお邪魔しますね!
ギリ入れる位に扉を開けて中に滑り込む。さてここからも時間との戦いだ!
まずは大広間の奥へダッシュ!ほんとはここで風の四天王と戦わないといけないけど、アイツ寝てていないっぽいし不戦勝でいいよな!
次に隠し扉の謎をパパっと解く!
え~と、ココとココを押しながらこっちを引っ張れば取っ手が・・・よし、一発成功!
最後は隠し部屋の中心の台座に置いてある水晶玉を割って•••っしゃあ!ミッションコンプリートぉ!
後は城から抜け出すだけ!今日はもう次の街まで行って寝――
「・・・おい、なんか居るくね?」
「ああ。見えないが心音がするな。今扉ちょっと開いたし」
あっれぇ!?君達もう喧嘩終わってたの!?
てか前回より高性能になってない?
心音で居場所ばれるとか初なんだけど!?
ちょっ!風の刃飛ばすのやめて!味方呼ばないでぇ!ああ、なんか魑魅魍魎が曲がり角から飛び出してくるぅ!?
ヤバいヤバいヤバいぃ!これちんたらしてたら絶対アイツも・・・あ、なんかすっごい顔した風の四天王さんが――目ぇ合っちゃった♪
「死ねぇ!」
「回避ぃ!?」
あっぶねぇ!問答無用で攻撃してくるとか激おこじゃないっすかぁ!
「避けんなぁ!」
「普通避けるだろって痛ってぇ!?」
範囲攻撃と追尾攻撃の複合技とかせこすぎだろぉ!?ちょっと当たっちゃったじゃねぇか!
まあでも逃げさせてもらうぜ!お前らはこの城から出られないんだろ?
窓を叩き割ってその場から緊急脱出!
後は爆発魔法の爆風で城の敷地外まで自分を吹っ飛ばす!
「逃げんなああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
あばよぉとっつぁん!魔王倒したらまた来てやんよぉ!
って狙撃来た!怖っ!
目覚めてから14時間06分42秒経過
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