第3話 街一番の売れっ子

今日中に滞納分の家賃を払わないと追い出されてしまう…。



俺はどうしたらイイか考えた。



そう言えばこの街には売れっ子探偵が居たな…。



名前は確か、イムとか言ったか。



なんか気に入らない奴だ。



しかし、そうも言ってられんので、依頼者を増やすコツでも聞きにいくか。



そう思い、腰を上げた。



ふとドアを見ると紙切れが落ちている。



拾い上げて広げてみたら、その紙切れには、こう書いてあった。



「地獄に落ちろ!ヘボ探偵!by大家」



俺は無言で紙切れを破り捨て、イムの事務所へと歩き出した。



そもそも、イムが居るから俺の仕事が減るんじゃないのか?



ならいっそ暗殺でもしちまうか?



そんなファンキーな事を考えつつ歩いていると、奴の事務所が見えてきた。



珍しいな…いつもなら依頼者が列をなして入り口に並んでんのに今日は一人も見当たらない。



入り口のドアの前に立つと「本日休業」の札が下がっていた。



だが、押してみると、ドアは開いていた…。

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