第8話 なれない事はするもんじゃないな 後編

――――注意:一方的な暴力や死体蹴り、凌辱表現もあります――――





 夕方になり、篝火かがりびがあちこちに立てられて、影ができて死角が多い。そして遮蔽物がないとある程度明るい事も確認した。


 端末をいじり、全身黒装備にスカルマスク。武器は人質優先って事で、短機関銃のMP7と、狙撃銃のG28。どちらもサプレッサーを付けている。建物の破壊は認められてないから、スタングレネードとスモークグレネード。


 短機関銃のアクセサリーは前回と同じサプレッサーにホロサイト、ロングマガジンだ。ちなみに弾が細くて軽いから、物への貫通力は高いが、柔らかい物に当たると、体内ですぐに止まるらしい。だからこれを選んでみた。


 実際にゲームでも、遮蔽物貫通の能力値は高かったが、人体貫通は最低値だったし。


「完全に日が落ちたら乗り込む、それまで待機だ。食事は済ませておけよ」


「はい」



 完全に日が落ちて、まず最初にやることは村中央にある櫓の見張りの処理だ。狙撃銃のスコープで櫓の二人を狙うが、無駄話をしているのか。それぞれが別な方向を見ない。


 しばらくして、何かあったのか一人が後ろを向いたので、まず手前のやぐらに肘をついて暇そうにしている奴を狙い、深呼吸をして息を吐ききって、脱力状態から一人目の頭を狙い、引き金を引き、減音された射撃音と共に頭が弾け手すりにもたれかかったのを確認した。


 そして櫓の中に倒れこみ、後ろを向いていた奴がこちらを向いたので、頭を狙い処理をして、大きく息を吸う。


「行くぞ、無茶だけはするな」


 それだけ言い、足音を立てずに防壁のない村に侵入する。



 侵入するルートはメモに書いた通り、森の近くの家の裏手から侵入し、篝火近くの盗賊を五人を短機関銃で処理をし、死体を二人で物陰に隠した。


 その突入した場所の家の中に五個の光点があったので、銃を構えながら左手でドアを開けて入るが、男達が痣だらけで手足を縛られた状態でこちらを見ていた。


 通じるかどうかわからないが、人差し指を口の辺りに当てて、口から息を漏らすように、シーと音を鳴らす。


「喋るな、暴れるな。いいな?」


 男達が縦に首を振ったので、銃を持ったまま出入り口を警戒し、背中を向けながらとりあえず質問する。


「聞きたいことがある、この村を襲った盗賊の親玉の特徴を教えろ」


「あぁ、鶏のような髪型にかなりでかい奴で、鎧は胸当てくらいしかつけられないし、腕や顔に切り傷が多い。頼む助けてくれ!」


 男が小声で懇願してきたが、無視することもできないのでとりあえず説得する。


「今からこの村を救出する。いいか? ここで大人しく待ってろ、騒ぎになるとやりづれぇ。だからそのまま縛られてろ。勝手に動かれても困る」


「お前が死んだら、俺達はどうなるんだよ」


「お前達も死ぬ。気にするな、俺達は来なかったものと思えばいい。それと他の村の男達はどうした」


「逆らったやつは殺されたよ。俺達は逆らわなかっただけだ、それと他の家に別々に入れられてる」


「そうか」


 一パーセントの希望は、百パーセントの絶望よりも残酷である。って言葉があるからな。家の中に入らなければ良かったかも……。


 外に出て、警戒しつつ手前から時計回りに家屋を回るが空だった。けど、やたらと光点が多い場所に着く。確認しなくてもわかるが、中からは女性の叫び声が聞こえ、男達の笑い声も聞こえる。ここが女性が連れ込まれている場所だな。


 スポッタースコープからじゃ死角になっていたが、どうするべきか……。安定のフラッシュバンだな。男は全員殺す……。


「止めろ! 妻に乱暴するな!」


 んー、旦那の目の前でってやつか。とことん救えねぇなぁ……。あと見分け着くかな?


「今から大きな音を出す、暗がりに忍んでいて、盗賊が来たら教えろ、そして殺せ」


「は、はい」


 俺はアニタさんが篝火の陰になっている所に行くのを待ち、フラッシュバンのピンを抜いて、ドアを少し開けてから中に投げ込み、爆発音がしてからドアを蹴り開け、酒や独特の臭いがする中、右手前の男から反時計回りに適当に胴体を狙って撃っていく。ってか換気くらいしろよな。


 幸いにも、視界の隅に縄で縛られていた男性二名と、中央に女性三名がいたので、注意しながら撃っていくが、一番奥に金髪モヒカンが見えたので、そいつだけ無視して撃ち、残りの半分も胴体を狙う。


 一回りしたらマガジンを変え、家の中に入って金髪モヒカンの股間にいた女性を引きはがしてから、両方の足の甲を撃ち抜ぬいて金髪モヒカン以外の頭を撃ち抜いていく。


 合計で九人。見張り二人と篝火五人を合わせて十六人。残り十四人くらいはいるって事か。


 俺は金髪モヒカンを蹴り倒し、短機関銃のマガジンを交換しておく。


「全員家の隅に固まってろ、動くんじゃねぇぞ」


 それだけを言い残し、金髪モヒカンの襟をもって家から引きずり出す。


「てぇめ! 何しやがる! 放しやがれ!」


「黙ってろ鶏」


 そう言って地面に転がした後に、穴があいている足を思い切り踏みつけた。


 今まではステルスエントリー気味だったが、ここからはダイナミックエントリーだな。ってかここを最後にするべきだった……。


「こいつを縛っておけ。例の非正規軍のリーダーだ。それと女としてそいつが気に入らねぇなら、三本目の足でも切り落として遊ぶか、ズボンを穿かせろ」


 アニタさんにそれだけ言うと、潜入した場所の篝火の正面方向……名目上の村の一番奥側から、別の五人組が走って現れたので、フルオートで少し薙ぎ払い気味に数発だけ残して弾撃ち込み、マガジンを交換する。


 そして、三ヶ所目の篝火の方から、五人が走ってきたが、仲間が倒れたのを見て止まったってところだろうか? 変な顔をしているし。


「降伏する。命だけは助けてくれ!」


「……なら膝をついて、額を地面につけて手は後ろだ」


 そう言うと、ゆっくりと俺の言うとおりにした。


「おい、こいつらを縛っておけ。鶏は口に布でも突っ込んで袋でもかぶせてろ。舌を噛み切られたらたまらねぇからな。それと貴様だ、お前達は全部で何人だ?」


 俺は一番端の男の頭を踏みつけ尋問する。


「た、助けてくれ。に、二十七人だ!」


「変に中途半端だなぁ……。ん? 一人たりねぇぞ。残りはどこだ」


「お、女の所だ。逃げ出さねぇように見張ってる」


 俺はさらに強く踏みつけると、男はあっさりと吐いた。


「あぁ、場所は知ってるから、お前はこのまま縛られてろ。見張っててくれ」


 俺は、女性が連れ出されている家屋に向かい、ドアを蹴り開けると男が一人の半裸の女性を速攻で盾にして、首元にナイフを突きつけていた。


 自棄をおこして、全員殺してないで助かったと思うべきか……、人質を取られて最悪だと思うか……。


「動くんじゃねぇ! 動くとこいつを殺す!」


 男が血走った目で、過呼吸気味に叫んでいる。


「逆に聞くが、なんで俺がその女の事を助けると思ってんだ? その場合だと一人しか殺せねぇだろ? 安い命だな」


 ホロサイトの赤い点を、ナイフを持っている手に合わせ、冷静に引き金を引いた。減音された射撃音と共に、男の右手の指が吹き飛び、捕まっていた女性の叫び声がして、周りの女性達も叫び声をあげた。


「ちなみにこいつで最後だ。安心していいぞ?」


 そう言い残し、痛みで叫んでいる男を引きずって、アニタさんの所まで戻った。


「こいつも頼む、俺は男達の所に行って、縄を切ってくる」


「はい」



「さて、お前達の扱いだが、まずは穴を掘ってもらう」


「「は?」」


「村の隅に逆らった男達の死体があるだろう。全員分を朝までに掘れ」


 女性を盾にして手を吹き飛ばした奴をその場で撃ち殺すと、脊髄反射でビクビクと震えている。


「そいつは手が使えないから邪魔だろ? さぁ、さっさと始めろ。作業が遅いからって殺さねぇから安心しろ。五人で頑張れ」


「あの。ボスは……」


「こいつには生きててもらわねぇと困るからな。縛ったまんまだ。ほらほら、さっさと始めろ」


 縛っていた縄を切り、手を叩き、真夜中なのに村にあった道具で地面を掘らせる。


「野良犬が掘り返さない深さだぞ」



 翌日の昼、小さな穴十数個とかなり大きな穴が掘り終わり、生きていた村人達が死体に別れを告げ、穴に下していく。


「お前等盗賊は別の大穴だ。そっちは投げ捨ててもいいぞ、まとめて埋める」


「な、なぁ。言う事を聞いたんだ。助けてくれるんだろう?」


「そ、そうだ。だから助けてくれよ」


「おーそうかそうか。その言葉……お前達が結構聞き慣れている言葉だと思うが……。この村の時はどうだった?」


 俺は振り返り、生き残っていた男や女達に聞いた。


「友人は助けを求めながら殺された……」


「止めてと言ってるのに止めてくれなかったわ……」


「邪魔だし、うるさいと言って子供達を全員弄ぶようにして殺していたわ!」


「……だそうだ」


 俺は助けを求めてきた一人の胸を撃ち、痛みでもがいてる時に盗賊用の穴に蹴り落した。まだ動いてはいるが直に死ぬだろう。子供を殺すのはクソだが、弄んで殺すのはどうしようもないクソだ。


 今の状況だと、人の事は言えないけどな。けど、弄んではいないよね?


「あと一人くらい殺すか……。よし、お前等。話し合うか殺しあえ。こいつなら殺してもいい、もしくは自分が死んでもいいってやつは俺に言え。時間はこいつが死ぬまでだ、決まらない場合は俺が決める」


 そう言って助けを求めてきたもう一人の男の、太い血管がある場所に弾を二ヶ所撃ち放置する。叫び声を上げながらドクドクと血を流して暴れ始めるが、涙を流しながら死にたくない、死にたくないと呟くだけになった。


「殺された奴等も、同じような事言ってなかったか? 精々後悔しながらゆっくり死ね」



 しばらくして、目を開けたまま息を引き取ったっぽいので、俺はそいつを穴に蹴り落した。


「さて、決まったか?」


「お、俺が死にます」


 一人が力強い目で名乗り出たので、そいつは苦しませないように一発で殺してやった。


「さて、穴を埋めるのは簡単だろう? 連れはこれで失礼させてもらうが俺は残る。ほら、残りはついてこい。それとも、運ばれる方がお好みかな?」


 俺は銃を見せつけ、盗賊達を脅しながら言った。


「あの! せめてお礼を……」


 男達を脅し、鶏頭をもって歩き出そうとしたらそんなことを言われた。目の前であんな事をしてるのに、お礼とか言ってくるか……。正直面倒だから、村人にもある程度いい人か悪い人かわからない、怖い人を装ってたんだけどな……。


「いらねぇよ。俺達は旅の傭兵で、たまには善行を積みたくなっただけだ。この事は忘れろ。ほら、さっさと歩け」


 俺は男達を脅し、村の入り口まで呼んでおいた馬車がこちらに寄ってきたら、歩ける男達の足の甲を撃ち抜き、移動力を奪った。


「助けるとは言ったが、無傷でとは言ってねぇぞ? 逃げられたら困るんだ。生きてるだけありがたいと思えよ」


 叫び声をあげているのを無視し、腕を縛り馬車に乗せた。


「終わった。街に戻ってくれ」


 服装をPMC風装備に戻してから、トニーさんにその一言だけを言いう。


「あぁ、そうだ。お前達は偽名かもしれねぇが。俺は本名だ。作戦中は名前を呼んでないし呼ばれてない。その辺気を付けてくれよ」


 そう言って荷馬車の後ろを見送り、俺は村に戻る。



「俺はこれから、連れが戻ってくるまでここの護衛をする事にした。報告に行ってる間に、また襲われたら大変だろう?」


「あの、それは嬉しいのですが……、お金の方が……」


 この村人達は、俺が村を守ってる間のお金を心配しているらしい。


「言ったろう? たまたま善行を積みたくなったってな。悪いが櫓を借りるぞ? 盗賊達の食ってた物は自分達で持って来たのか? 盛大に飲み食いしていたが……」


「えぇ、村にあの様に酒の備蓄はありません」


「なら、その盗賊が持って来た食べ物から、俺にパンや干し肉、水を持ってきてくれ。酒はいらないからそっちで好きにしてくれ。起きてる間は見張りをするが、俺も人間だ。眠くもなるし疲労もたまる。寝起きは櫓でするが、寝る時は大声を出す。そうしたら誰か櫓に上って来て代わりに見張ってて、賊が来たら起こしてくれ。んじゃこの毛布を借りるぜ?」


 言うだけ言って俺は櫓に上り、装備を軽機関銃のMG4と狙撃銃のG28に変え、まだ櫓の手すりにかかっていた旗を抜いて、折ってから地面に捨てた。



 それから五日後、真昼間に村に続く道を、村を占拠していたような奴等と同じような装備と、旗を持った奴等がダラダラと歩いて来ていた。あいつが言っていた事は当たったな。


 俺は立てかけてあった狙撃銃G28を持って手すりに置き、一番後ろをノロノロと一人で歩いてる奴に狙いを定め、とりあえず目視で距離を決めて撃った。


 なだらかな傾斜での狙撃は初めてだったが、酒を飲みながらノロノロ歩いてる奴の隣の地面がえぐれた。ふむ、位置修正っと……。


 もう一度撃ち、今度は胴体に当たり、膝をついて後ろに倒れた。皆から離れているので、気が付かれてはいないようだ。どんどん裏の方から撃とう。


 ってか弾の数がすごい事になっているが、今は無視しておく、弾切れの心配じゃないからな。



 五人ほど倒すと、様子がおかしいと思ったのか、裏を見た奴が大声を上げたので、勘に任せ、今度は一番手前の奴から狙い、三秒に一発ずつ撃つ。


 ここまで聞こえる声で叫びながら、丘を駆け上がってくるが、もう戦力は半分だ。俺は軽機関銃MG4に持ち替え、ホロサイトを覗きながら一人に対して五発ずつ撃ち、倒れたら次の奴を狙ってを繰り返して坂道で全員処理した。


 異変に気が付いた村人が村の入り口に来るが、既に死体しか残っていない。


「あそこの樽が積んである荷車は多分食料だろう。死体だらけで嫌だと思うが、回収しておいてくれ」


「は、はい」


 ってか死体の処理どうするかな……。穴を掘るのは面倒だしなぁ。爆発物で爆散? 火炎放射で焼く? 村はずれの穴まで持って行く?


 面倒だから応援が来るまで放置だな。幸いにも馬車を止めたところから二時間だし、新たに上ってくる奴等は、近くまで来ないと気が付かないだろう。


 ついでに、死体放置で士気の低下も狙えるか?



 それから十日ほど俺は村の防衛をしていたら、やっと迎えが来たようだ。だってなんか違う旗を掲げてるし。全員が馬に乗ってるし。


 俺は櫓を下りて、軽機関銃を持って村の前まで向かった。


「お前がこの村の防衛を任された男か!」


 男は馬に乗ったまま近づいて、話しかけてきた。


「あぁそうだ。お前達は誰だ?」


「ビスマスから派遣された兵士だ。今までご苦労だった。これから私達がこの村の防衛を引継ぐ」


「あぁ、助かる。ただ、馬から降りて言ってほしかったな」


「すまない。村への道が戦場のような死体の山だったのでな……」


「あぁすまなかった。人手が足らないから放置してたんだ。あんた達がその辺に穴を掘って埋めておいてくれ」


 あの後二回ほど援軍というか、ダラダラと増援が来たからな。


「あ、あぁ。わかった。道の途中に迎えが来ているから、お前は帰還して良いと聞いている」


「了解。村人に軽く挨拶してから帰らせてもらう」


 俺は村に戻り、暖かい食事を作ってくれた女性や、夜中寝てる時に見張っててくれた男性達にお礼を言ってから村を出た。



「お疲れ様です。ビスマスの正規兵がやっと来てくれましたので、迎えに来ました」


 迎えは荷馬車ではなく、町の外に連れて行かれた時のような、なんか良さ気な馬車だった。ってかなんでアニタさんなんだよ。報告して速攻で村に戻ってきたのか?


「って事は、あの街の私兵ではないって事か……。なら色々納得だ」


 帰りは村や町に寄ったりで、少しゆっくりだったが九日目の昼にルチルに戻れた。そして帰りは下ろされることなく、屋敷の門の中に招かれた。


「ご苦労、報酬だ」


 メイドさんが部屋から出て行ったら、お決まりのようにひょろい男がテーブルの上で、金貨一枚とギルドカードを滑らせてきた。


「一応部下にも聞いたが、報告を聞いておこうじゃないか」


「報告義務があるとは聞いてねぇが? まぁいい、どこからどこまで話せばいい?」


「簡単な流れでいい」


「そうかい。コレが村の全体の地図と、所々の詳細の絵。まずは明るい内に徹底して村の中を監視して、人質のいる家を調べたり、進入経路を計画。そして夜になったら、最初に櫓の見張りが二人とも別な方向を向いたら、ばれないように殺して作戦開始」


 取ったメモを投げ、目の前の適当な厚さに切られたパウンドケーキを一口で食べて、お茶を啜る。


「一軒一軒家に入って調べ、人がいたら縛られたまま放置、下手に動かれると面倒になる。盗賊がいたら殺す。それの繰り返しだ。あと思いのほか非正規軍が少なくて驚いた。覚悟して出て行った俺がバカだったよ……。後は報告書でも読め。他に聴きたい事はあるか? ないなら帰らせてもらうぞ」


 俺はそう言って、かなりイライラしていたので、パウンドケーキを数枚食べてから勝手に部屋を出て宿に帰った。



「ただいま戻りました」


「おかえり。生きてたのね」


「まぁな。不思議と生きてる。すまないが店にある一番強い酒をくれ。最悪な気分だ。飲み過ぎて泥酔したまま寝て、二日酔いで目覚めたい気分だ」


 演技だとしても、今回やった事は実際にやると気分が悪すぎる。


 他のゲームで、似たようなシーンを何度も見ているが、実際にやると悪党相手でも胸くそがかなり悪い。


 そう思っていたら、目の前に濃い琥珀色の液体が、ガラスで出来たグラスに入って出てきた。


「とある島で作ってる物よ。同じ物で上物もあるけど、ガブガブ飲んで色々忘れたいならそれで十分でしょ?」


「あぁ、助かる。金は明日の夕方で良いか? 金はギルドに預けてあるんだ」


「あんたなら信用できるからいいよ、気にしないで呑みな」


「助かる」


 そう言って、琥珀色の酒を一気に飲み干した。確かにきつい。蒸留して、そのまま樽にぶち込んだままって感じだ。ウイスキーだと思ったが別物だ……。


 俺はお代わりと水をもらって、少しだけ薄めて元の世界の、ストレートに近くなるようにしてから、数杯飲んで泥のように眠った。そして夜に、少しだけ酔いが残ってる中風呂に行き、また強い濃い琥珀色の酒をもらって、食事も食べずに寝た。


 クソみてぇな依頼だったな……。クソが……。




――詳しくない人の為の緩い説明――


気になったら自分で調べて下さい。


ステルスエントリー:静かに行動し、静かにばれない様に攻撃。


ダイナミックエントリー:もう勢いに任せて行動して撃ち殺そうぜ!

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