突撃!ロリ美少女天使(男)の職業調査インタビュー!
「あの、一体何故深く潜る必要が..?」
彼女は得意げな顔をしながらこう言った。
「良い素材っていうのはね、深いとこにあるのだよ」
彼女の言いたいことは理解できる。
だが、少女は前衛職というよりは後衛職の見た目をしていると思うのだが。
「攻撃手段はあるんですか?」
彼女は先程から表情を変えずにずんずん進んでいく。
自信なのかそれとも虚勢なのか。
「私、錬金術士だもんっ」
だからなんなのか。
調合したアイテムが爆弾とかなら分かるがそういったものを持ってるようには見えない。
しかし、その崩されない表情はこれ以上の詮索を拒む様な意思が見て取れた。
そして遂にモンスターが現れた。
相手は初級モンスターのボールラビットだ。
トラックのタイヤ並みの大きさを持つボールの様なウサギ。
結構大きい図体から放たれる体当たりはもろに食らえば無視出来ない程のダメージを食らうだろう。鈍重だが。
初級だからといって馬鹿にできない。
さて少女はどうするのか。
いつでも援護できるようにレッド9を構えておく。
少女は懐から薬瓶を取り出す。
中身はとても美しい水色をしている。
弱体化ポーションだろうか。
少女はフタを開けてウサギに振りかけた。
「えいっ!」
頭から液体を被ったウサギは苦しみ始める。その際に頭から液体と白煙が発生している。
どうやら弱体化ポーションなどという生温いモノでは無かったようだ。
ウサギの骨が見えているということはあの液体は強酸性の劇薬だろうか。
純真無垢な笑顔で液体を振りかける少女は正直言って少し怖かった。
少し進むとそこは行き止まりだった。
分かれ道まで戻ろうとするのを阻止する様にして少女は僕の前に回り込む。
嫌な予感がしたが、気のせいである事を祈りたい。
少女よ、頼むからその不穏な笑顔はやめてくれ。
しかも頰が赤らんでいるせいか色気を感じる。
不穏な笑顔を浮かべた少女は口を開く。
「結構歩いたしここで行き止まりだからさ、ちょっと休憩していこうよ」
そう言いながら懐から闇市場で流通している強効惚れ薬を取り出したのを僕は見逃さなかった。
頰の赤らみは戦闘の興奮によるものではなく、現在進行系で発情しているからなのだろう。
確かに今の僕は容姿変異で美少女ロリ天使になっているが、年端もいかないロリが少女に襲われる図はまずいですよ!
いや待て、僕が勘違いしている可能性が...
「フフフ...ロリ天使の初めて...いただきまぁす♪」
勘違いであって欲しかった。
とりあえず変身解除。
美少女ロリ天使が青年天使に姿を変える。
少女は驚いて腰を抜かした。
スカートだから中が見えたのだけど恐怖しか湧かなかった。
なんか触手が蠢いていたからだ。
この触手は擬態系のモンスターの口に値する場所だ。
でも現実を直視したく無い自分が勝ったことにより、時空魔法lv5の『ワープ』を発動してその場から離脱した。
美少女の股間に触手が生えているとかいきなり見るもんじゃないよ。
どちらかというと物語の終盤に見るものだよ、例えばエンディングの前とかさー。
ホント、この世界がファンタジーでも勘弁してほしいよ。
どうせ錬金術士だし興味本位で自分に実験でもして見たんだろうし、被害が出る前に世界管理局に股間触手錬金術士の回収でも依頼しとこ。
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