舞神と呼ばれた踊り子
狂歌殺鬼
男子高校生、異世界で踊り子♀になる。
装備をちょっと変更します。
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「………む?…」
水無月零は目が覚めた。気づいた時には森の中に立っていた。
なんでこんなとこで?と疑問に思ったが、すぐに思い出す。
クラスの教室で1時限目の授業の準備をして担当の先生を待っていると……
急に床一面、魔法陣が展開した。そして、今の状況にある。
一言で言うと、異世界召喚されちゃったけど、なぜか彼だけハブられた?わけだ。
俺、水無月零はぽっちゃりだが、家のことを除けば、普通の男子高校生。
俺は異世界に来たみたいだが、 よく分からない場所に転移してしまったようだ。
今いる場所が分からないと対策のしようがない。
それにクラスメイトが近くにいない+ここが森だということが気になる。
はっきり言って異世界の森の中とかめちゃくちゃ襲われる気しかしない。
とにかく、行動しようと体を動かした…が、
「……………………?」
なにか妙だ。
1歩足を踏みだしてみると、いつもより歩幅が狭くなってるような……
そういえば、服がいつもと違うし、ぶかぶかだった(靴とかも)。
……もしかして、痩せた。いや、異世界に来て痩せるってどゆこと。
ん、なんかこの服見たことが…………………
あ、あ、あ、ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜
そうだ、この服、いや、この装備は、俺がやってたゲームで気に入ってた悠久の袴シリーズだ………
俺がやってたゲームの名前は「Free Grand World」というファンタジーものだ。
このゲームでの俺の最初のキャラはリアルの俺の姿を痩せさせただけだ。
それだけだと少女のような姿になった(家の遺伝子が俺にもあったってことかな?)のでよく女と間違われた。
その後で無精髭おっさんキャラにした。
ステータスはだいたいこんな感じで表示される。
名前 フェアリオン ・アスタロト
クラス 踊り子
ホーム ミナヅキ神社
HP 1150 / 1150
MP 4240 / 4240
体力 7 +
魔力 49 +
力 5 +
技力 8 +
敏捷 9 +
とこうなる。数字は熟練度の数なので数字=強さではない。
1ポイントに付き、他のゲームだと万単位の実力になる。
つまり、一般の成人男性の力は2が基準になる。
まあ、俺は結構強いってわけだ。これでも上位プレイヤーだからね。
んで、もちろん装備も
頭 ブラッドストーン・サークレット
胴 悠久の袴
腕 鬼神の手袋
脚 悠久の袴
足 レリックの草履
首 ノヴァのネックレス
指 魔王の指輪
と見せられただけでは分からないだろうが、かなりの高性能だ。
どれもこれもダンジョンなどの上位ドロップ品でステータスの強力な補正をしてくれる。
中には友人に作ってもらったものもある。
そういえば、このゲーム、不自然なところがある。
魔術やスキルも自作出来るので自由度が高く、しばらくプレイしてるとさすがに今の人類にそこまでの技術があるのかと疑問に思うこともあった。
が面白いのでいいかと俺は思った。
それはともかく、なんで俺の現最強装備がこんなにぶかぶかなんだ?
俺はとりあえず、『メニュー』のウィンドウを出して全身が見える『装備』の欄にタッチした。
すると、そこに出たのは無精髭おっさん.......ではなく、白い髪のロリっ子美少女だった。
その姿に俺は見覚えがある。
実は、今日、登校前の朝早くにふと思った。
自分の女状態を表現してみたい。
俺は遅刻ギリギリまで使って作ってみたのがこの白髪美少女だ。
もちろん、ベースは俺を痩せた状態のものだ。
俺の家は特殊だ。うちは先祖は元々踊り子だった。だが、あるきっかけで暗殺技術を身につけた。
そして 現在武術へと昇華した。
水無月流舞闘術…… 俺も訓練したので自分で言うのもなんだがかなりの実力者だと思っている…… 体型のことがなければ…
家族は今母と姉と妹と四人家族だ。うちは女がよく産まれる。だから、俺が産まれた時は周りが騒いでいた。
最初に話してたように俺の初期キャラは痩せた状態の俺、めちゃくちゃ女と間違われるし、面倒なので無精髭おっさんに変えたが、おっさんキャラも気に入ってた。
家が踊り子だったのでクラスも踊り子にしてみたが、どうも踊り子はハズレで非戦闘用のクラスというのがプレイヤーの周知らしい。
だが、俺は踊り子を辞めず、ゲームで新しい技能を開発した。
それは…… 舞闘術 それが俺が現在使っている武術であり、魔術であり、暗殺技術であり、そして 踊りである。
ちなみに、姉と妹はゲームをしていた。普通に超強いプレイヤーだ。
テストプレイからやってたとの事。
姉は侍、理由は剣舞が得意だから、妹は暗殺者、理由は暗殺技が得意だからと俺と同じ理由らしい。
ゲーム内のインベントリの中身も確認し、一応、全部あった。
「周辺に村か街がないか探索しよう」
今俺は装備がダボダボだ。着るものがないんだよ…
いや、あるっちゃある。昔、ゲームで仲間の1人に作ってもらった女用の服兼防具が…
え、なんでそんなもん貰ってんのかって?そんなもん嫌がらせ以外の何物でもないだろ。
今日は仕方ないのでこれを着ていくしかない。いやだけど…
――――おお、背が低い割にそこそこ大きい.... これはなかなか....... 自分の体だと分かっても良いもんだ。
ここはこうなってるのか〜
肌がぷにぷにだなぁ〜
……………………………
5分後
着替えたが、これは… 早まったかなと思った。
黒いパーカーワンピ(スカートは恥ずかしいので友人のジャージみたいなズボンを履いてる)なのはまだいいが、それにうさぎの様な耳と尻尾がついてるし、靴は黒いブーツ、下着もあった、アニマルパンツとシャツついでに少しのブラもあるが当面はこれでいいか?
ダボダボよりはマシか..... 幸か不幸か、悠久の袴シリーズと同じくらいの強さだった。
―――あいつ、俺が確認しないのをいいことに…
俺は今、結構小さい上に女の子になってる。さらに、格好のせいでさらに絡まれそうだ。
………やっぱり街探しやめよっかなー
{あとがき}
ここまで読んでくださりありがとうございます。
まだ、ゲーム上での主人公の設定全てを説明できてませんが、後でちょいちょい足してこうと思います。
因みに、私はプロットを書かないのでグダグダになるかもしれません。
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