アカのイト、ヒモのイト
微狭い神
1章 ヒモのイト
1話 ヒモ
暖かな陽射しが、カーテン越しに1人の少年を包む。その朝の歓迎に目を開き、少年はゆっくりと体を起こし、階段を降りる。キッチンでは、母がインスタントラーメンを作っていた。
「あ、おはよ、夕。もう起きたの?」
「おはよう、母さん。───もう9時だけど?」
少年こと、この物語の主人公、
母はどこか抜けている。朝からインスタントラーメンを食べさせられると、友人との朝食の話も、まともにできるものではない。
「あ、夕。模香ちゃん外で待ってるわよ」
「うん。毎日ちゃんといてくれて、謙虚なもの、だ、、、ぁ?」
つい、素っ頓狂な声が出た。
玄関のドアを急いで開けた。
「痛ったぁい!気をつけなさいよ、夕!」
そう言って、幼なじみの同級生、
「さ、急ご、夕!走るわよ!」
模香は走り始めた。夕も後を追う。
さあ、日常でない日常の始まり。
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