第9話 自己紹介
啓司は逃げ出したが…案の定捕まった……梨恵に
「ほら、羽山逃げるんじゃなくて説明しなさい」
「は、はい…」
「で…りーくん、この巨乳なんなの?」
「けいくん、この強引娘なんなんですか?」
「えっと……まずりーくんって呼ぶ彼女は…幼馴染の…美来…です」
「幼馴染さんでしたか…ふ~ん…」
「ねえけーくんこいつの乳もぎとっていい?いいよね?」
2人の会話に圧で押される啓司は今にも逃げたい気持ちでいっぱいだったが…
「逃げられないわよ…逃げたらクラスで守ってあげないから」
「梨恵さんがそういうなら私が守ります♪席も前後ですから♪」
こういって望は啓司の腕に抱き着いて柔らかく大きな胸を押し当ててきた
「…けーくんなんでそいつがそんなに近くにいるのに発作がおきないの?」
「……えっと…彼女はクラスメイトの…望さんで……師匠です」
「「「ええ!?」」」
今まで自動販売機の缶コーヒーを飲んで黙って聞いていた柚木もこれには驚いた。このとき望は小さくVサインをしていた。
「で、でも名前はイノリだったわよね!?」
「だ、だよな!?」
「いや…オンラインゲームで本名でする人は少ないし…小学生までだよ…」
「あ、けいくんもそう思います?そうですよね個人情報を漏らしているようなものですし…それとそちらの男性のことも…」
「僕?3組水田柚木中学時代ではこいつの保護者してました」
こうして中学組+望というRIMEでグループが作られた。その帰り道で
「けいくんと梨恵さん…自己紹介の宿題できました?」
「私は大丈夫だけど…羽山はね…」
「啓司はな…」
「けーくんはね…」
「あ、あれ?なんでそんな目で見られてるの?」
3人から冷ややかな目で見られている…それもしかたない…克服してきたと言えどまだ絶賛女性恐怖症なのだから…
「大丈夫です!私がついてますよけいくん!」
望に勇気をもらった啓司は気合を入れて明日に備えるのだった。
翌日
「いってきま~す」
「いってらっしゃい」
母親との挨拶を済ませた啓司は通学路を歩いていた
「よっ啓司」
「柚木おはよ」
途中で偶然あった柚木と登校して校門をくぐると…
「なにあのイケメンコンビ…え?1年じゃん…今年レベル高」
「あのどっちか私のクラブに入ってくれないかな…」
と上級生の女子がざわざわしていた。すると後ろでも
「うぉ!なにあの美女巨乳…あのリボン…1年か!?女子のレベルも高いな…」
「何言ってんだよ…となりの娘の方がいいだろ?これだから巨乳派は…」
「いやいや…あの少しツンってしてる子だろ…」
上級生男子もざわざわしていた…すると噂されていたコンビとトリオが合流して
「なんか噂されてるね…」
「私はけいくんと噂されるなら喜んで♪」
「え?何言ってるの望?けーくんが噂されてるのは私とよ♪」
「ホント2人とも…羽山の身体持つかしらね…」
「大丈夫だろ…多分…きっと…ごめん自信なくなってきた」
そしてそれぞれ教室に入ると各々自分の席に着席して時間を待っていた。チャイムが鳴ると
「は~いみんなおはよ~全クラス最初の2時間は委員決めと1年生は自己紹介の時間だからね。それじゃあまず…出席番号順…だとおもしろくないから…我こそはって人挙手!」
そうして4組の自己紹介が始まった。
元サッカー部キャプテンだったり、色んな大会で全国に行った人や、趣味を熱弁していた人などたくさんいた。
そして梨恵の順番が回ってきた
「榊原梨恵です。趣味はアクセサリー作りでこの筆箱のアクセも自分で作りました」
すると周りの女子が
「すご!レベル高いじゃん!今度教えて!」
など自己紹介は成功していた。
「昼川望…えっと…あまり人前で話したりするのは苦手だけど…でも好きなことについては誰にも負けません!」
こちらは男子が
「全然大丈夫だよ!」
「むしろそっちの方が可愛い!」
と思いっきり下心あるやつばっかりだった。
最後になり啓司の番が来た
「えっと…羽山啓司です…あの皆さんに謝っておくべきことと…お願いがあります…」
こう告げると
「え…なになに…どうしたの」
と心配の声がたくさん聞こえてきたが啓司は深呼吸して
「僕は…女性恐怖症で……女子と会話するのが難しく…ほんと申し訳ありません…ですが昔より改善はされているんですが…完全に克服するためにみなさんに協力して欲しいんです…一方的に利用する形になってしまいますが…お願いします!」
と一礼すると女子から
「全然いいよ!クラスメイトなんだから全然頼って!」
この声を皮切りに
「ぶっちゃけ羽山イケメン過ぎて近寄りがたかったけどね」
「イケメンなのにもったいね~でもしかたないから手伝ってやるか!」
とクラス内からは協力してくれる声がたくさんあげられた
「羽山くんで最後かな?なら次は先生が!
「え~先生可愛いのに絶対彼氏いるでしょ~」
「そう思う!?佐藤さんありがと!でも残念これまでできたことありません!」
いい雰囲気で自己紹介タイムが終わった。
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