緑青の瞳孔

ぶっとんだ翅をもったへんちくりん嘴がほざく、

夜霧を運ぶこれを始祖鳥として御話しをしよう。


全て君に任し眠りにつくことが出来る

雲井鼠くもいねずの花は、手より足より器用になんでも熟す。

と馬鹿を露呈する提唱

滑落した麒麟、鼠算で幽玄な紅藤の鼓動を停めたとする

瓶覗かめのぞきの茎は、あつさが身を焦がすまで節を待つ、

と寝言として呟きを拾う

深緑より私は転び、隠蔽された思念を殺ぎ落とす代りに


これは誰かの今と見合うものなのだろうか、


啄木鳥アオゲラはいつかが霞んで事実に追いつけない

(好きなようにスケッチしている、のにいつまでも近づけない)


凄惨な盤石を言霊に熨せて思い出も亡くしてしまっても

薄く膜を張るまで齷齪と空けば、開かれてもひどく脆いカタチ

煎じた病葉を塗り込んで無理に我を抑える。

とそりゃぁ尻に尾が生えたもんだった


さてそのうち幾星霜が嘘偽りでも

天へ上る為の、万燈のひとつ、是もたましいである


城となり湖になり糸車をまわし黄金の海原を用いて

大層賑やかな枯れ草を散らせ魅せるものか

好き勝手に見た空想の産物を形作るだけの、

それでも夢物語は私を離してはくれなかった

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る