残存


 

 放課後の気息も整然と並はる ○の集合体は キミだけを殺して 漠然と立ち尽くす 白鷺を軸としても自身には寄り付かない

 寧ろ広がり続ける銀河。深く探り入れてみても有様も如何様、逆さまのオートマタ 思念により寄生する僅かな引き攣れ痕から、まえもって秘色の退廃美と想うのは懐かしかろう 覗いているような不安に曝される。天の川の対岸は爛れた膿へ

 選書に模された堕胎児のさまざまが死んだ魚の目みたいだとへつらう 未だ静寂の古道に立たされている過去は今と描かれ くちぐち塞ぐ瞳を手足として奪ってしまえば

 ダイナモが空回りする。罵声に等しく 新たかに降る、過去に孵ろ。生起する事柄に[完]を尖らせ口を割るのはいつの真実だろか。我がものと喰らう腹の蟲よ収まり給えと 黒板に何を曳こうがそこは、はなむけ。

 

 男はじたばたと冷や汗をもかいたが春のままだった。この菖蒲の花だけがそっとしとく 己になることは、わかってた。私は私で有ると云う証拠だけがここに汚らしくのさばっている

 この翳り 綾錦で埋め尽くされる、そして洛陽よ。アスファルト滲みは、愉し気に躍る蝶々の途を占めし 刻まれるべきだった新世界のことを朽ちに入れた

 理想と現実は葉擦れを醸してしまった、葬儀屋の罪滅ぼし。丸呑みされりゃ、消えて生きます うららかな雨。木漏れ日だけが知っている僕だけの眠り姫。天女であって般若でもある、残光の余波に 溺れ行く雑魚 所詮空想数多の出来事


 


 

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