バス停の透明人間/再掲
バス停で隣の男と目が合った。
「見られてしまっては仕方ない。
私はハッキリ見えるタイプの透明人間なのです」
男は空中を数十センチ上がった所で腰を掛け、向こうへスーッと行ってしまった。
男は見えないタイプの透明バスに乗ったのだ。
いずれにせよ、私は見えるタイプのバスを待つしかないのである。
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