恋愛関係におけるある種の到達点に肉体関係があり、すなわちそれは非言語コミュニケーションによるお互いの許容とも言える。この短い物語は、まさしくその非言語の肉体感覚から関係が生まれる。そこで想起される感覚、不安と期待は心地よく物語を誘ってゆく。過程が逆転するという視点は新鮮であり、恋愛表現のマイルストーンたりうるのではと思ってしまう。