今はできない結石の夜食思い出話

結石

1食目:卵かけご飯(北海道版)

 夜食


 それは深夜に小腹が空いた時にどうしても食べたくなってしまう、悪魔の誘惑ともいえる理外のお食事です。


 年を取った今ではすっかりと夜食を取ることも無くなりましたが、昔はダメだと知りつつも夜食を取ってしまうことはよくありました。


 そんなことやってるから太るんだよ!


 そんなことやってるから病気になるんだよ!


 耳が痛い言葉ですが、今はもうやってないので許してください。


 今回、ノベプラさんでエッセイのコンテストがあるという事なので、そんな過去の夜食の思い出について語ってみたいなと思い書いております。


 ……あくまで思い出です。もうやってませんよ?


 さて、そんなエッセイの記念すべき一食目は「卵かけご飯」です。


 ノベプラさんのイラストにも書かれており、簡単にできる夜食の定番かなと思ってます。


 ただ、私の思い出にある卵かけご飯は普通の卵かけご飯じゃありません。


 それは……イクラの卵かけご飯です。


 深夜にお腹の空いた状態で冷凍庫に入れていたご飯をレンジでチンして、ホカホカのご飯にイクラの醤油漬けをたっぷりとかけてかっ込むわけです。


 もうね、これが最高なんですよ。


 ちなみにイクラの醤油漬けですが、割と簡単に作ることができます。


 内地の方ではどうなのかは分かりませんが、今の時期の北海道はスーパーやデパートで生すじこが売っていることがあります。


 その生すじこを自分でほぐすのも可能ですが、お店によっては買ったらそれをほぐしてくれます。私はめんどくさいので、ほぐしてもらいます。


 ほぐしたら生すじこはイクラに早変わりします。このイクラには一切の味が付いておりません。


 ……実はそのままご飯に乗せて醤油をぶっかけて食べても割と美味しいんですよ。私はそれも割と好きなんです。


 でもやっぱり醤油に漬け込んだものの方が味としては断然上です。


 鍋に酒、醤油、みりん、少々の水で薄めたて合わせた調味液を入れます。ソレを鍋で沸騰させて、酒のアルコール臭さを飛ばしてから冷まします。


 熱いままだとせっかくのイクラに火が通って台無しになってしまいますので……。


 調味液に何か出汁を入れる家庭もあるようなのですが、私は個人的に出汁の味がイクラの味を邪魔しているような感じがしてしまい、出汁は一切入れないです。


 出汁を入れるのが好きな人は昆布出汁やカツオ出汁なんかを入れるそうです。この辺は完全に好みですね。


 作るときに調味液の量はだいたい目分量なんですが、醤油とみりんは一対一の方が良いかと思います。


 ともあれ、その調味液が冷めたら洗ったタッパーでも洗った瓶でもいいのですが、それにイクラを入れて醤油をひたひたになるまで入れます。


 あとは冷蔵庫で1晩ほど寝かせるだけです。


 そして……出来上がったイクラの醤油漬け……これをご飯にかける……大量にかけて食べる……。


 口の中いっぱいに広がるイクラの旨味と、それを受け止める白ご飯の味が絶妙にマッチして幸せな気分になれます。


 炊き立てのご飯にかけても美味いですし、当然冷やご飯を温め直したものにかけても美味いです。


 まぁ、これは別に夜食に限定した話じゃないんですけどね……。


 さて、こんなエッセイを書いてたらイクラの醤油漬けをまた作りたくなってしまいまして、先日デパートに行ったんですよ。


 そしたら……私が作っていた頃に比べて……お値段が倍以上になっておりました……。


 100gで1400円って何……超高級品じゃないですか。昔はグラムとかじゃなくて一匹分で1000円とかで売ってたのに……。今では一匹分で2000円~3000円近くです。


 やっぱり鮭も年々漁獲量が減っているんですかね……。


 それでも手作りならお店で食べるより安価にたくさんのイクラが作れるんですが……。泣く泣く断念いたしました。


 思い出の味を作るのも、少し金銭的に余裕が生まれてからになりそうです。

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