番外編 「勇者の帰還」その1


 今から話すことは俺の夏休みの旅行中に起きた出来事だ。なぜ急にこんな事を思い出したのかと言われたらガイドの一連の騒動が関係している。そもそもガイドの人格が変化し始めたのは夏にセリカとモニカに拉致された時からだと思う。


 この時に俺は真・超魔王セリーナと王国そしてセリカとモニカの策にはまって異世界に再召喚されてしまった。因果律操作魔法と転移魔術の応用で現実世界側の姉さん達には数分の出来事だと感じていただろうが実は違う。


「実際は半年と少し戦ってたんだよな……俺」


 俺の部屋で寛いでいる那結果なゆかを見ながら俺は転移して戻った時のことを思い出していた。





(ガイド? どう考える?)


『現在、両手に花という状態ですが……転移先は恐らく囲まれています』


 転移魔術で任意の場所に移動しようとしたが向こうが一枚上手で転移先が強制的に変えられていた。これは魔術のレベルの上の者が下の者に出来る手段で俺も昔何度か使った事が有るが俺は初めて使われた。


「やっと来たか……変な場所に座標をずらしていたから変えたぞ?」


 そして目の前に現れた女の第一声がこれだった。容姿は青紫色の長い髪と魔族特有の二本の黒い角、そして何よりユリ姉さん並みの胸の大きさが特徴的だった。


「で、デカイ……」


「第一声がそれとはマイマスターはどこまでも巨乳好きですね、あんなの脂肪の塊だと何度言えば」


「そうですわモニカもっと言いなさい」


「それに私の方が数センチだけセリカ様より大きいので最弱は私ではありません」


 実に悲しい最下位争いを続ける従者と貴族を尻目に俺は改めて周囲を見る。俺は、てっきり真・超魔王のところに転移されたのかと思っていたが転移先は見覚えのある場所だった。


「ここは……王城か、本当に魔族と王国が手を組んだのか」


「その通りさ快利、私の愛しい人よ、ただ一つ訂正すると協力してくれているのはセリーナ麾下の魔族たちだけさ!!」


「ケニーか……やはり、お前も一枚噛んでいたか」


 そこには胸だけナーフされたような感じの慧花、つまり転生前の第三王子のケーニッヒがいた。ほんと顔だけは女顔だったんだよコイツ。


「当たり前だ……それにしても君は若返ったのか、今思えば出会った当時の君は少し可愛いかったな」


「男に可愛いはやめろ……」


『元勇者カイリ、ここには四人以外は居ませんが……残念ながら逃げるのは不可能です、部屋の外の反応は騎士団長クラスが五十名です』


 両腕にはモニカとセリカが組み付いていて不用意に魔法も使えない上に魔封じまでされている。スキルを使えば突破は可能だが俺対策用に集めたであろう精鋭の気配は多く何人かは覚えの有る気配まで有った。


「分かった……モニカもセリカも爆弾と毒薬は捨てろ、大人しく付いて行く」


「やっと大人しくなりましたね、一時はどうなるかと思いましたがカルスターヴ家の再興の日も近いですわね!!」


 そして俺はケニーとセリーナにも囲まれて扉を開けた。まず起こるのは困惑の声と俺を称える声だった。


「おお……勇者様だ」

「本当に若返っておられる」

「そうか?」

「あの輝く鎧と聖剣……勇者様の凱旋だ!!」


 部屋を出てから分かったが召喚されたのは王城の東の尖塔だった。そのまま有無を言わさないような雰囲気の中で俺は謁見の間に連れて来られた。そこには懐かしい大臣やら文官やらが居たが一番顔を会わせたくない人間がいた。


「おお!! やっと修行の旅から戻って来てくれたのか我がグレスタード王国の英雄であり勇者カイリよ!!」


(あっ、そういう風にごまかして行く系すか……今回は)


『勇者に逃げられたなんてバレたら再度の反乱は避けられないからかと』


 俺がチラリとケニーを見るが奴は爽やかに笑みを浮かべながら『分かってんな』と無言の圧をかけて来るし王の側に控える真・超魔王セリーナの魔力がヤバい。


(アイツ俺の何倍の魔力か分かるか?)


『恐らくは全盛期の元勇者カイリより上かと思われます……せめて『英雄化』が使えれば逆転の目も有りますが現状では勝率はゼロです』


 邪神戦争の時からの相棒のコイツが言うんだから間違いない。ならば俺のやる事は一つしか無い。


「ただ今、修行の旅から帰還いたしました我が王……」


 即座に臣下の礼を取った。そして王やケニーを含めた親しい人物らは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしていたが笑いたければ笑うがいい土下座も何でもしてやるさ元の世界に帰るためならば喜んでやってやる。


(あの三人の元に戻るためならいくらでも頭ぐらい下げてやるよ)


 やっとエリ姉さんと本心を話せるようになって心の闇が分かったんだ。ユリ姉さんと初恋の人と自然に喋れるようになれた。孤独な俺を支え、そして突き放した親友のルリと仲直りが出来た。


『元勇者カイリ……どうして、あんな女共のために……』


 今思い返してもガイドはこの少し前から母さんを含めた俺の周りの女性には手厳しかったのを覚えている。母さんも親父の指示があったとはいえ他の三人と同じで放置し俺を見捨てていたのは事実だ。


(ルリは別だけど……嫌われて、そんで見捨てられても家族なんだ、優しくして仲良くやれてた時期も確かに有ったんだ)


『理解は難しいです……それに元勇者が寛容過ぎると皆また勘違いします、どの世界でも優し過ぎるのです、あなたは』


 脳内で話している内に王との形式的な話は終わり奥の王の間へと案内された。セリーナやケニーを含めた四人に囲まれ俺は体感で数ヵ月ぶりにこの部屋に入った。





「久しぶりだな……快利よ」


「ど~も、で?」


 俺は上座に座らされ目の前には山盛りのフルーツ、そして両サイドにはセリカとモニカがベタベタくっ付いてフルーツを「あ~ん」されている。おかしい、前に俺がいた時にはこういうの禁止だったはずなのに……。


「今回も頼むぞ勇者よ!」


「だと思ったぜ……だけど今、俺は弱体化してっから無理だぞ」


「それについては私も父上も知っている、セリーナ殿から聞いたからな」


 そこでケニーが交代して説明に入った。敵はグレスタード王国の南の連合国を占領し領土としている。そして敵をそこで抑えているのは俺のかつての仲間達で魔王は六人もいたらしいが四人倒して残りは二人になったらしい。


「その辺りは聞いた通りだな、魔王四天王ってのがいたんだろ?」


「ああ、長ったらしい名前は有ったが東西南北魔王とこちらでは呼んでいた」


「ちなみに北と西は私の親族だった」


 ポツリと言ったのは協力している魔族の真・超魔王のセリーナだ。家族と袂を別ってでも俺と戦いたいとは酔狂な奴だな。


「あ~、その良いのか? セリーナだったか……身内だろ?」


「弱きが滅んだだけ、叔父も姉も本望だろう……」


(思ったより親戚関係が近いんですけど……ガイドさん)


 俺なら姉さん達が死んだなんて聞かされたら相手を八つ裂きにした上で因果律操作魔法で助けに行くけど……たぶんコイツは行かないんだろうな。


『忘れているようなのでご忠告を、魔族は強さが全て敗れて消えたのなら負けた自分が悪いと判断されます』


(そう言えばそんな連中だったな……魔族は)


『いよいよ平和ボケをなされてますね元勇者』


 脳内でそんな会話を繰り広げている間も会議は進んでいく。そしてケニーが俺の様子に気付いたようで話を止めていた。


「どうしたんだいカイリまた脳内会議かな?」


「そんな所だケニー……それで話は大体分かった倒すのは問題無いが俺、終わったら普通に帰りたいんですけど」


 俺が気になるのはそこだった。ユリ姉さんに甘えたいしルリの歌を聞きたいし、エリ姉さんのトラウマはまだ完全には治ってないはずだ。だから向こうの世界に早く戻る必要が有る。


「それはならん!! ならんぞ勇者よ」


「父上、それでは交渉が出来なくなりますよ?」


「うむ、しかしだな……あちらの世界などより、我らの世界の方が良いと言ってたではないか勇者よ」


 前に王に問われた時に俺はそう答えていた。当たり前だよな、こっちの世界には俺の世界で無かったものが全部有ったから、称賛も名誉も絆も俺の知らないことが多くて認められたのが嬉しくて頼られるのが癖になっていた。


「ま、気が変わったんだよ……とにかく今回で最後だ、それが認められない限りは絶対に協力しないから」


「だが勇者よ、帰るか帰らないかよりも強くならねば私からも逃げられないぞ?」


「それは出来るだろ」


「言い方が悪かったな平和ボケの勇者よ、あの場にいた女共を我が城に――――」


 セリーナが言った瞬間、聖剣を奴に突きつけていた。ガイドの指示すら無く久しぶりに体が勝手に動いていた。


「何か……言ったか? 真・超魔王」


「勇者よ、ここには腕利きがいる上にセリーナ殿は今のお前より強さが格上なのだぞ、分かっているのか」


「それが? 真・超魔王だか知らないが、俺の姉さん達に手を出して見ろよ、八つ裂きにしてやる、俺のルリに手を出した場合はこの国滅ぼしてやる」


 王が複雑そうな顔をしているが俺は構わない。だって決めたんだユリ姉さんと仲直りデートした時、ルリに告白された時、エリ姉さんの傷を治した時、この人達が大事だって俺は気付けた。


「ほう、この意志の強さと魔力の高まり……これが勇者いや英雄の資質か」


「以前より弱体化しているのではなかったのか、カイリ? これでは……前よりも」


 セリーナの笑みは愉悦に溢れ反対にケニーは驚いていた。これは後で知る事になるのだが俺のこの時の顔は凄い好みだったらしく惚れ直したそうだ。


「もう一度言う、戻るためなら何でもしてやる、だが逆に戻さないなら、どんな手を使ってでも戻ってやる」


「わ、分かった、セリーナ殿も立ち合えれば良いのだったな?」


 そして王もついに折れた。セリカだけは最後まで反対と言っていたが他は誰も折れずに俺の要望は通った。俺はその夜の帰還の宴を断ると翌日からすぐに動いた。





 とある戦場の最前線の一つ、そこでは兵士のベテランと若手が防衛線を築いている拠点の一つで民間人を多数抱え動きが鈍っていた場所でも有った。


「兵長!! 伝令です、全軍戦場から撤退せよとのことです!!」


「何だそのふざけた命令は王は狂ったか!?」


「いいえ、ですが……それ以外にもう一言、英雄帰還せりと……」


「まさかっ!? 戻られたというのか信じられん!!」


 しかし彼らは朗報を受けたと同時に分かっていた最前線で戦う自分達は一番最後だと、そして目の前には強大な魔力を持つ者、魔族が多数いることも理解していた。


「まず奴らを倒してからだな……時間魔法を各員展開、武器には光魔術付与だ!! 輜重隊と民間人を最優先で撤退させろ!! お前ら若手は護衛だ」


「はいっ!! って、兵長たちは?」


「俺達ベテラン勢は中級魔法が二種類も使える、お前ら一般兵とは強さが違うからな最後までここに残って時間を稼ぐ」


「そう言う事だ、お前らは民間人と逃げろ……いいな」


 しかし彼らの予想以上に敵の侵攻は早く魔族の一団が準備の整う前に突撃して来てしまった。ベテラン勢の兵長級は二十名余りだがそれ以上に魔族の軍勢は多く川を挟んで見える位置まで迫っていた。


「覚悟を決めるぞお前ら、中級魔法……構え!!」


 そして魔族に向かって兵士たちが構えた瞬間、魔族が吹き飛んだ。白い強烈な閃光が地を走り魔族の一団は全て消滅していた。


「なっ、あの技は……邪神戦争の時の光る斬撃……本当に戻られたのか」


「各員、撤退を開始しろ!!」


「なっ、ケーニッヒ殿下……なら今の魔法は殿下で、ありますか?」


「私ではない……諸君、勇者の復活をその目に焼けつけたまえ!! 勇者カイリの勇姿を特等席で見ようじゃないか!!」


 ケニーが言った瞬間、兵士たちは次々と雄叫びを上げ、最後は勇者カイリ万歳の声が戦場に響き渡った。




「まずは右翼を消滅……次だ……」


 俺は転移魔術で次の襲撃ポイントへ向かう、だが魔族は人間よりも魔力に長けているために転移先で待ち構えている事が多い。


「さて、やはりいるか……死ね」


 そして転移が終わると同時に時空魔術を付与したまま聖剣で貫くと魔族の青い血が顔にかかるが構わないで、そのまま切り裂く。


「くっ!! 何者だこの魔力、昨日まで人間側に居なかったはず……」


「裏切者の魔族が人間に擬態したか!?」


「知る必要はない、死にゆく者にはな……」


 そのまま聖剣を三度振るい右翼の五十体を全て消滅させ最前線の魔族の約三百体を消滅させた。そのまま更に一人で進撃する。


「ここが国境か……じゃあ壊すか、聖なる一撃相手は死ぬ!!」


 そして国境の占領していた街ごと魔族の砦を破壊する。町の痕跡すら無くなり全て焼け野原となった。これが本来の聖なる一撃の威力で周囲数十キロを全て聖なる神気と魔力で吹き飛ばす。地形を数キロ単位で変える事が出来る威力だ。


「もし、向こうの世界で力を一切抑えずに使ったら町が一つ消えるんだろうな……万が一にもやらないけど……」


 この時は使わないと俺は本当にそう思っていたんだ。そして俺はその後も一週間かけて王国中の魔族を狩り続けた。


「取り合えず終わったが……俺がやる必要は有ったのか?」


「もちろんさ快利、これは君が帰って来たと敵と味方に教えるためだ、そしてもう一つ今日だけで、かなり強くなったんじゃないのか?」


 この世界では戦うと経験値を得られる。敵の生命力を得る事で自分の魔力を増強し、神気は敵を屠ったことで神から与えられる恩賞だと言われている。詳しくは知らないがそういう教えらしいしメカニズムは分かってない。


「ああ、今日だけで一〇〇〇チョイ狩ったからレベルは三つだ、スキルは何も……正直なところ効率が悪い」


「そうか……だが、それも想定済みさ、セリーナも雑魚をいくら狩っても意味は無いと言っていたから対策を用意すると言っていた」


「じゃあ俺のお披露目のためか? あ、モニカ紅茶ありがと」


「ウォーミングアップにはちょうど良かったろ? 私もか、助かるよ」


 モニカがいつの間にか紅茶を用意して俺達に淹れてくれていた。戦場なのに場違いなティーカップだが凄まじく頑丈で実は陶器じゃなくてミスリル製だったりする。


「そんなお二人に伝言です、セリーナ様が明日からマイマスターに特訓を付けてくれるそうです」


「本当に俺を鍛えて全盛期にして倒す気なのか……分からねえな魔族は」


 そんな事を話していると魔族の第二陣が転移してくる気配が有ったので転移と同時に聖なる一撃で再度、周囲数キロ範囲ごと消し炭にする。


「お、今のでレベルが一つ上がったわ……何も覚えないけど」


 そして今まで国境付近にいた魔族や俺の昔の仲間たちが抑えていた敵も全て潰した。この状態でもセリーナ以外には勝てそうなのだが別な問題が発生した。





「結界?」


「以前から有ったのだが昨日お前が軒並み魔族どもを皆殺しにしたおかげで敵は本拠地のこの南の大地、新生魔王の王城まで後退した、その付近一帯にある結界が強固で壊せないんだ」


 国境の砦を破壊し、さらに二日後には残党も根絶やしにして王城のケニーの部屋に報告に来たら言われた一言だった。そして同席していたセリーナも居たので追わず聞いていた。


「あそこか……てか、お前らは最初の魔王とは関係無いんだよな?」


「そうだ我らはお前の言う所の新生魔王の系譜だ、お前達の最初の魔王サー・モンローはこの地の土着の魔族、言わば地元民だ、それに対して後から出た魔王、新生魔王イベド・イラックの系譜が我らとなる」


「え? お前、あれの親戚なの?」


「親戚と呼べばそうなるかもしれないが、我らの祖イベドは時空を放浪し戦いの果てにお前に敗れた」


 確かに奴を倒した時の断末魔は今でも覚えている。幾万、幾億、幾星霜かけても必ず大願を成就すると言って消えた最期だった。


「てか、お前は魔族なのに肌が青く無いな、サー・モンローもイベドも青かったのに、角以外は人間みたいだ」


「質問が多いな勇者よ、まあ私は祖とは違って血も薄まった魔族だ、そういう新興派閥だ、故に肩身も狭い」


 何となく見えて来た。確かに紹介された奴の部下の魔族は彼女と似たように半分人間で半分魔族と言われれば納得できる容姿をしていたからだ。


「安住の地か? お前が欲しいのは?」


「我らが欲する物だ……私は時空の奔流の時空宮殿やその周辺の限られた場所で常に間引きされて来た民を見て来たのだ……限界だ」


「そうか……分かった、なら協力する、家は……安心できる場所は大事だもんな」


「ああ、だからこそ新生魔王を、我らが祖を倒したお前を下すことで我らはこの世界での地位を得られるのだよ勇者カイリ」


 なるほど、それで俺と戦いたいのか。つまりコイツの真の狙いは……。


「どさくさに紛れて俺に成り代わりたいと?」


「違うな、お前以上の英雄となり同胞が暮らせる土地と恒久的な平和な暮らしだ」


 だが俺は同時に疑問も有ったのであえて聞いてみる事にする。


「人間を支配下に置いてか?」


 俺が言った瞬間空気が凍った。ケニーの顔も険しそうだが俺もこの女を見極める必要がある。


「もしかしたら何千年後、私が死ねばそう考える者が出るかもしれんが……私が生きている限り起こさせんよ」


「ふ~ん、ならいいや千年後なら俺の知り合いもいないだろうし好きにしな」


「ほう、聞いていた人物像とは違うな英雄にして勇者よ」


 意外そうな顔をするセリーナそしてケニーは心の底から驚いているように見えた。


「心境の変化ってやつだ……俺は、大事な人を守れればそれでいい、それだけだ」


「それが向こうの世界にいるのか?」


 当然だ、こっちの世界に来て改めて分かった。俺はあの三人を恨みもしたし同時に守りたいとも思ってしまった。まだこの想いが恋なのかすら分からないけど、たぶん俺は三人の事が好きなんだ。


「さあな、だが……決めた、まだぼんやりしてるけど大事な者のために生きるのが俺の生き方なんだって」


「ふっ、つまり私とお前は似た者同士だな……ならば来い!! 聞いていた話のお前では性根を叩き直してやろうと思ったが今の貴様なら鍛えるに値する」


「ああ、頼むセリーナせんせ?」


 こうして俺の異世界での修業が始まった。俺はこの真・超魔王やこの後に手に入れる神刀の試練でさらに自分と対話して戦うことになる。だが、それはまた次回。今日はここまで、そろそろ皆のご飯を作る時間だ。



勇者の帰還その2へ続く

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