バカはチートで偽善を目指す

ホウセイ

第1話 バカ野郎はチートと出会う

「何度同じ事言わせんだ!?このバカが!!」

「すいません・・・」


 もうすぐお昼時。

 そんな時間の町工場に怒声が響いた。


 聞き慣れた暴言。

 繰り返し感じる劣等感。


 そして、情けなさ。


 ごめんな、父ちゃん、母ちゃん。

 俺もうダメかもしれん・・・。


 姉ちゃん、怒るかな・・・?


「はぁ・・・。悪いけどな、善吉。もう帰ってくれ。・・・明日からも、来なくて良い。」

「わかり、ました」


 また、クビ。

 もう何度目だろうか??


 今年でもう24歳。・・・あれ?25??

 25だわ。


 自分の歳すら分からなくなるこの頭がうら・・・うら、めし・・・や?違う。うら、うら、うら、・・・ウラヤマシイ?・・・あ、うらめしい。


 バカなのは学生の時からわかってた。

 でも、何処に行っても邪魔物扱いされるほどにバカだとは思ってなかった。もう少しまともだと思ってた。


「ほら、今日までの分だ。これ持って帰れ。」

「ありがとうございます」

「・・・・ハァ。礼なぞ言うな。お前今クビになったんだぞ?もうちょい悔しがるとかねぇのか?」


 悔しい・・・それは、わからない。

 悔しいって気持ちが何なのかがわからない。


 意味はわかってる。・・・たぶん。

 でも、悔しいって思ったことがない。


「失礼します」

「礼儀はちゃんとしてんだけどなぁ」


 頭をガシガシと掻きながら、社長は俺に背を向け、歩き去っていった。


 それを見送り、俺もロッカー室へ。

 私物を纏めて、忘れ物がないのかを3回チェック。ヨシ。


 帰ろう。


 たった2ヶ月お世話になった町工場を見納め、自宅に帰る。


 築30年のボロアパート。

 部屋数は1階に3つ、2階に3つの計6部屋。家賃2万5千円の格安アパート。


 2階の真ん中の部屋へと歩き進めて、鍵を開け、中に入れば、見慣れた淋しい風景が俺の心をより一層惨めにした。


「ただいま」


 古びたキッチンを通り、たったひとつの部屋に入れば、小さな小さな仏壇と一人用の小さなテーブル。畳まれた布団。


 これが、俺の部屋。


 テレビもなければ趣味となり得そうな物も無い。淋しい部屋だ。

 当たり前だ。金銭的余裕は一切無いのだから。


 溜め息をひとつ。半場倒れるように座り込み、胡座あぐらをかけば、座る音が煩かったのだろうな。抗議の『ドン』が下から響く。ごめんなさい。


 這うように仏壇へと向かい、手を合わせる。

 蝋燭も線香すらも用意できない。


「父ちゃん、母ちゃん、姉ちゃん。またクビになっちゃった」


 これからどうする?

 この辺りではもう雇ってもらえないだろう。


 今日まで雇ってくれた所が最後の働き場だったのは知ってる。色んな所に行って、この辺りでは俺の評判が広まり、その評価は下の下。


 何処に行っても、物覚えが悪く、効率も悪く、他の人の半分か、それより少しだけましな程度しか仕事が出来ない。その上、失敗も多く、何度も何度も同じことを言われ、気を付けていても気が付いたときにはやらかした後。


 そりゃ、どんな会社だって要らないと言われるよな。


 自分の不出来さにほとほと嫌気がさす。


 今日はもう寝よう。


 シャワーを浴びる気もせず、布団を敷くのも億劫でそのままゴロンと横になり、目を閉じた。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


 目が覚めれば日は沈み、部屋は真っ暗。

 午前中しか働いておらず、やっていたことも普通の人は片手間に出来る簡単なもの。失敗はするが別に疲れるわけではない。ただ出来ないだけだ。

 だから、『働いた』とは胸を張って言えない。なのに、お腹は空く。


 今もお腹から抗議の音が暗い部屋に響いている。


「冷蔵庫に何かあったっけ?」


 慣れた我が家であり、しかも物自体殆んど無い。電気代節約のため暗闇でも問題なくキッチンにある冷蔵庫へと辿り着いた。


「玉子1個」


 以上。


 部屋と同じく淋しい冷蔵庫。玉子の他には使いかけのマヨネーズが有るだけだった。


「買い物いかなくちゃ」 


 社長に貰った最後の給料封筒を開けば中には手書きの明細とお金が入っていた。


 外から入ってくる少しの光で明細を見れば、そこには・・・・・。


 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡


 澤田さわだ 善吉ぜんきち


 出勤日数  12日


 支給額   12万


 退職金    5万


 合計    17万


 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡


 ん??多い。と言うか、多すぎる。


 退職金って何?そんなの貰えない。迷惑しかかけてないのに・・・・。


 何となくチラリと裏を見ると、『餞別も入れといた。ガンバレ』。


 書き殴りの汚い字だった。

 この字には見覚えがある。


 社長は失敗しやすい俺のために注意書を色んな所に張り付けてくれていた。その字と変わらない粗っぽい字。


「あり、がとう、ございます!」


 溢れてくる涙は止められなかった。






 暫く声を圧し殺し泣いた。

 久しぶりに泣いた。


 父親と母親、それから姉をたった一度の交通事故で亡くして以来だ。

 もう、5年だ。


 久しぶりに泣いたお陰なのか、心のもやは少し晴れ、社長の心遣いにやる気を貰った。


 また、頑張ろう。


 明日からはまた職探しだ。

 近場はもう無理でも少し離れた所に行けば雇ってもらえるかもしれない。


 少しだけ軽くなった体を動かし、準備。部屋を出て、近所のスーパーに行く。


 立地の悪い我が家のボロアパート。

 一番近くのスーパーまで歩いて45分ほどかかる。

 その道は裏路地らしい真っ暗な風景。女性が一人で歩くのはとてもじゃないが、おすすめ出来ない道。そんな道を一人トボトボ歩く。


 歩くこと30分程で漸く遠目に灯りが見え始めて・・・・?


 なんだあれ?


 いつも歩く裏路地は更地か荒れ果てた田んぼしかない。

 そのはずなのに何故か一軒の木造の建物があった。


「こんな所に・・・あったっけ?」


 疑問を口にするが、当然何処からも誰からも返答はない。


 灯りも灯していないその建家はどうやら何かのお店らしく看板らしき物が軒先に掲げてある。


【チート屋】??


「なんだそれ?」


 チート。


 今は無き携帯電話スマホ

 学生時代。まだ両親も姉もいた時に持っていて、その時にお世話になっていた無料の小説投稿サイト。

 そこでよく目にしていた単語のひとつに思わず懐かしさが溢れてきた。


 だから、と言うわけではないけど興味が湧いた。それに、【チート】何て言われると夢を見てしまうのは仕方ないと思う。


 ただ、残念ながら灯りが点いていないことから営業はしていない様で、せめて営業時間くらいわからないものかと店先をくまなく見る。


 時間を確認出来たら明日にでもまた来てみよう。


「んなとこで何をダラダラしてやがる。さっさと入ってこい」

「うぇ!?」


 突然開いた引き戸から大柄で厳つい男の人が声をかけてきた。


 色黒で筋肉質のデカイ体からは威圧感を受ける。更にその威圧を厳つい顔が引き立たせていて・・・・。


 相手をするのを少々ためらう。


「さっさと来い」


 躊躇う俺の首根っこを掴むと有り得ない力で引っ張られる。その状況に驚き、痛みがないことにも2度驚き、声も出せないまま店?の中まで連れていかれた。


「こっちだ」


 店に入れば解放され、大男はスタスタと奥へと歩いていく。

 店の中は、暗い。なのに、ハッキリと見える。


 何もない。

 見えるのは外から見た通りの木の壁だけ。


 奥にある椅子に座った大男は何処からともなくくじ引きを取り出した。


 いや、本当に何処から出したの!?


 大きさは幅は1メートルは有りそうで、高さは股下くらいまである透明の箱。

 天板からいくつもの糸が外へと垂れていて、中の景品?に繋がっているようだ。


 昔々の駄菓子屋さんとかお祭りの屋台なんかにありそうなくじ引き。確か『紐くじ』とか言われてたっけ?


「さっさと来い。1回5万だ」

「はいぃぃ!?」


 1回5万円もするくじ引きって何!?


「何回だ?」

「へ?いや、ちょ、ちょっと高くて・・・」


「あん?ったりめぇだ。豪華景品のくじだぞ?たけぇに決まってる。」

「えぇぇぇ」


 そんなお金無い。

 いや、あるにはあるけどこれは生活費だ。

 しかも、このお金でいったい何時まで暮らせば良いかもわかっていないのだ、節約は必須。

 それなのに娯楽にお金は使えない。


「いいから来い。1回でもいいから引いていけ。後悔はさせねぇからよ。」


 いや、絶対後悔しかしないと思う。


「ほ、本当にお金がなくて、ですね」

「17万今日貰っただろうが」

「ちょっ!?」


 え?何で知ってるの??


「いいから来い」

「ちょ!?なにこれ!?」


 大男が掌を上にして拳を俺に向ける。人差し指だけ伸ばし、俺を指すとそのまま軽くフッと曲げる。


 それだけで俺の体が持ち上がり空中を滑り、大男の前に移動した。


「もしかしたらこんなことも出来るようになるかもしれんくじ引きだ。当然引くだろ?おら。」


 呆然とする俺に手を差し出す大男。その手は明らかに俺に何かを催促している。


 凄む様に差し出した手と、声と、顔にさっき流し終えたはずの涙がまた流れそうになる。


 いや、本当にどうしたら良いんだ!?

 この人全然引く気がない。俺が折れるしかないのか?でも、そうするとこの先の生活が・・・。


 半パニックになりかけた俺は動けず、痺れを切らした大男はまたさっきと同じように手を動かした。


「あぁ!?俺の財布!!」

「いち、に、さん・・・うっし。5万。ほら」


 ポイッと投げ渡される財布を慌てて受け取る。


「ほら、1回だけ引け」

「えぇぇぇ」


 強奪された5万円をヒラヒラと弄びながらくじを進めてきた。

 奪い返す。何て出来るか?変な力は使うし、見た目からして強い。中肉中背で鍛えてもいない俺では到底かないそうにない。


 あぁ。

 諦めてくじへと視線を向ける。くじの箱からは数え切れない程の紐が外へ垂れている。いったい幾つが当たりで、幾つがハズレなのだろうか?


 どうせならば最高に良い当たりを引きたい。最低でも小当たりくらいしたい。


 さっきこの人は『こんな事も出来るようになるかも』と言った。と言うことは何かしらの超能力を教えてもらえる権利みたいなのが当たるのか?

 例えそれが当たったところで、この先の生活が出来ないなら貰っても仕方ないのだけど・・・・。


 暗い考えを頭を振って追い払い、紐を決める。


「じゃ、じゃあ、これで」


 諦め、何となくで決めた紐を指で摘まむ。


「そのまま上に引け」

「は、はい」


 言われた通りに引いていくと、隠されて見えていなかった紐の先。そこには小袋に入った飴?が付いていた。色は金色?。蜂蜜の飴っぽい。


「おっ。中々良いじゃねぇか!」


 大男は手で「もっと上げろ」と指示を出すので、ずずっと上げると、天板があるはずなのに、飴玉がすり抜けてきた。


 何これ?どうなってんの??


 紐から飴玉を外し、光もないのに光に翳すように飴玉を見る大男。


「ほぉ。マジで大当たりじゃねぇか。ほらよ」


 飴玉を投げ、それを俺が受けとると「食え」と催促。渋々小袋を破り、飴玉を口に含む。


 5万円を払って飴玉1個って・・・・。味もしないし・・・・・。


「そいつは【豪運】っつってな。言葉通り『運がめちゃくちゃ良くなる』って力よ」


 そんな数秒の説明の間に口に含んだ飴は無くなってしまった。5万円が数秒で・・・・。


 何も言えない。


「あ?信じてねぇな?確かめたかったら何かソシャゲのガチャでも・・・・って、スマホも持ってなかったなおめぇは。」


 だから何で知ってんの!?


「しゃあねぇ。ホントはやんねぇけど明日もまたここに。パチンコとかスクラッチとか何か運がなきゃいけねぇもんやってこい。んで、またくじを引きたくなりゃ明日の夜に来い。んじゃな」


「パンッ」


 大男が手を叩く。

 気が付けば俺は荒れ地に一人で立っていた。


「どうゆうことですか??」


 もう、何が何やら・・・・。








 気疲れと5万円を無くした様なモノだと落ち込みつつも当初の目的地であったスーパーへと向かい。節約と気分から安い菓子パンを1つだけ購入。


 その際に見慣れたおば様店員からサービスだと割引シールを貼られ、少しばかり気持ちを持ち直した。


 何時もはそんなことしてくれないのにどうした?と思うが、偶々機嫌がよかったのやもしれん。まぁ、である。


「・・・・・『ラッキー』か。」


 ふと、大男が言っていた【豪運】の説明が頭を過り、その後に『パチンコでも』との勧めが思い出された。


 パチンコ店の場所は知っている。

 何せ今いるスーパーの真向かい、道路を挟んだ向こう側に爛々と灯りを灯している。


 幾重にも立てられた旗には『低レートあります』の文字。『低レート』ってことはそんなにお金が減らないかも?わからない。わからないものは恐い。


 だけど。


 普段は全く興味がない。そんな余裕もない。

 そんな感じだった。そして未知のものに恐怖も感じている。なのに、何故かスゴく興味が湧く。何なら呼ばれているような気さえしている。


「す、少しだけ」


 戦々恐々とした足取りだったと思う。俺と同じくパチンコをしに来たお客が「なんだこいつ?」と言う様な視線を向けながら店へと入っていったのを見送ったから間違いない。


 店内に入ると経験したことの無い騒音があちらこちらから聞こえてくる。


 機体が並ぶ列の入り口?には『1円』とデカデカと表示されている。『1円』とは何が1円なのか?わからないまま、目の前の列に入っていく。(列は俗に言う島の事)


 へぇ~。色々あるんだな~。


 物珍しさから色々な機体を眺めながら歩いていく。それと同時に座ってパチンコを遊ぶ人達も視界に入る。

 大人しく画面を見つめる人。画面を見ながらも隣の人と会話する人。イライラしながら備え付けのボタンを激しく叩いたり、連打する人。機体に脚や上体をのせてる人。


 色々と居る人達の中でもやはり気になるのは態度も体勢も悪い何人かのお客さん。・・・・あんな体勢でしんどくないのだろうか?と言うかあんなのをお店の人は注意しないのだろうか?

 一応この機体ってお店の財産だよね?・・・・あっ。注意された。おぉ。大人しく従うんだ・・・。まぁ、そりゃそうか。遊べなくなるだろうし。


 と、思いきや、怒声が響いた。

 こんな騒音の中でも響いてくる声に驚きと共にそちらを向くと、さっき態度も体勢も悪い人たちの中での最後の一人。その人が、たぶん注意したであろう店員の人に向かって怒鳴り付けていた。


「この店が出さねぇからわりぃんだろうが!!!!!」


 出さない・・・?大当たりしないってことか?いや、それってただ運が悪いだけで、お店には責任無いのでは?

 それともお店の方で何か操作できて、大当たりしないように出来るのだろうか?


 相手は機械。

 出来ないとは言わないけど・・・・それって許されるのかな?


 あっ。連行?された。


 気を取り直して、どれで遊ぼうか?


 娯楽なんてスゴく久しぶり。

 でも少しだけだから、よく選ばないと・・・。






 あっ。懐かしぃ!!


 へぇ~。このアニメもパチンコとかになってるんだ。

 昔々好きだったアニメが題材にされたパチンコ。それが2台。どちらも空席。


 何となくそのまま座って・・・・あ、お金って何処に払えばいいの?先に座っちゃったけど・・・。


 周りを見るとちょっと離れた所に居るおじいさんが調度財布からお金を取り出すところだった。

 ラッキーだ。あの人を見てればどうするか・・・なるほど。横の機械に・・・これか。でも、左右両方にある。どっちにお金入れれば良いんだ? 


 右かな?

 あ、あ、あれ?

 隣の機械からパチンコ玉が!?


 慌ててそちらに移動。周りから変な目で見られた。


 皆が握ってる取っ手?を手にする。が、何も起きない。 


 んん??


 あぁ?捻るのか。


 おぉ。玉が飛んだ・・・・これをどうすればいいの?あ、何か入ってった。おぉ。画面で数字が・・・。なるほど。


『キューウイーン!!!』


 何!!??


 何か、スンゴイ音が・・・・。


「兄ちゃん、もしかしてパチンコ初めてかい?」


 慌てる俺に隣のおじさんが話し掛けてきた。

 ビックリした。


「は、はい!何か音がなったけど、全然わからなくて・・・」

「今のはな『確定音』て言うんだよ。1回転目で確定音たぁ、兄ちゃんの運はすげぇな」


 確定音?


 へぇ~。大当りが決まったの?おぉ。本当だ数字が揃った!


「おめでとさん。次は右打ちだ」


 み、右うち?ちゃ、ちゃんと右手使ってますよ?


 あぁ。なるほど。右側に玉を飛ばすと。














 それからは、優しいおじさんに教えてもらいながら遊んだ。・・・遊びすぎた。大当りが止まらない!


「兄ちゃん、そろそろ閉店だ。ギリギリまで打つかい?」

「ど、どうしたら?」

「店員から声をかけられたら終わり、ただギリギリまでやると交換所がやたら混むからな。ちょっとでも出したいならギリギリまでやりな。」


 んむぅ。今は少しでも多くおカネがほしい。果たして今どれくらいの金額になっているのかもわからない。少しでも5万円を取り戻しておきたい。


「ぎ、ギリギリまで、やります。」

「そうかい。」


 それから懇切丁寧に終わり方や交換の仕方、換金所の利用方法なんかを教えてくれ、「じゃ、頑張りな」と一声残して帰っていった。


 あのおじさん。全然大当りがしてなかったけど・・・負けちゃったのかな?だとしたら悪い事した気がする。出てもいないのにずっと横でやっててくれた。優しいおじさんだ。


 今度あったら何かお礼した方が・・・とは思うものの。今は自分の生活だけでいっぱいいっぱいで・・・・。











「ま、マジか!?」


 店員から声をかけられるまで遊ばせてもらった。結局最後まで大当りが止まることなく、最終的に7万個ものパチンコ玉を獲得した。


 それがいったいどれ程の金額になるのかわからぬまま、おじさんに教えてもらった通りに交換、換金を行った結果。


 なんと7万円と少しの小銭を手に入れることとなった。


「こ、これが【豪運】の力?」


 ふわふわと夢でも見てるかの様な足取りで家へと帰った。


 夢見心地だったから確かではないが、あの木造の建家、【チート屋】は無かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る