⑥➎

あじくらべ


・クリア条件


最初に食べたものと同じものを当てろ。


・準備段階


約五分。

競技会場に参加者が同時に同じ場所に直接召喚され、かつ一切の装備をはく奪され、目隠しした状態で椅子に縛り付けられた状態から始まる。椅子のひじ掛けの部分には左右それぞれスイッチが置かれてある。

脱出は物理的には可能ではあるが、そうした場合は失格になる胸を馬鹿にしたような言葉遣いで伝えられる。

ルールについては参加者に伝えるというよりも第三者に演劇っぽく説明する。


・競技会場


椅子は複数横に並べられている。縛られてるのは参加者以外にも複数おり、そちらは何故ここにいるのかもわかっていない様子。そこに説明は無く、ただ笑いものにされるだけ。

上に熱源、周囲に空気の流れ、正面に複数の人の気配、それに臭いなどを合わせるとここがテレビの収録スタジオであると推察できる。

その上で周囲の空気は参加者を笑いものにしようとする意図で溢れており、決して友好的なものではない。


・ルール


まず最初に今回のお題、料理名や調味料等が発表される。

そのお題に即したものが何種類か、最低でも十種類が次々に羅列される。

次に最初に正解とされる種類のものを一種類、スプーンで口の中にねじ込まれる。

その次に問題として同じようなものが口の中にねじ込まれていく。それが最初に食べたものと同じであれば右側のスイッチを、違っていれば左側のスイッチを、制限時間内に押していき、最後に同じものを当てればクリアとなる。

食べる順番、種類は参加者共通で正誤も同時に発表される。もしも同着な場合は延長戦が開かれる。

不正解だった場合は一時的に放置、残りが全員不正解となればお題を新たに、二巡目三巡目と続けていく。

一度にかなりの量を口にねじ込まれ、吐き出すと倍の量をねじ込んでくる。当てるものが出るまで終わりは無いが、お腹はいっぱいになりやすい。


・裏ルール


お題は最初は食べ物調味料だが、回数を重ねる度に水や塩、空気などになっていき、胃薬や抗がん剤を、さらには絵の具や接着剤、ガソリンに新聞紙と食べ物以外となっていく。

曰く、カドニュムイエローの回は全員が中毒を起こして死亡して最大視聴率だったらしい。

見えてないが周囲の人物は狂っているらしく、喉にものを詰まらせて窒息した状態であっても口の中にねじ込んでおり、反応ないさまを笑っている。

目隠しを外すと見てはいけないものを見てしまい、SAN値が減って帰ってこれなくなる。

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