⑤➌
ふぃっしんぐ
・クリア条件
制限時間内に魚を合計99㎏以上釣る。
・準備段階
なし。
会場である海の真ん中にポツンとある無人島に召喚される。
島とは言ってもほぼ岩の塊で、その中で一番大きな岩にルールが読める文字で彫られている。
その岩に打ち付けた杭で止められた大きめのテントと、キャンプ道具一式、釣り道具一式に接岸されている小さな屋根もない釣り船がある。
キャンプ一式には着替えと救急キッド、ガスコンロに鍋、ナイフや食器類などがあるが、飲み水や食料は調味料も含めて一切ない。
釣り道具は釣り竿が三本に釣り糸、釣り針、餌は無く代わりにルアーが何種類か用意されている。
釣り船は備え付けのモーターボートで操るタイプで、扱いは簡単ながら燃料が限られており、最大で二時間ぐらいしか走らせられない。一応、オールはある。
・競技会場
夏の海。
茹だるような気温に冷たい水温、海は色は黒く、深い。
基本的に波は穏やかで風も少ないが時折雨が降る。
泳ぐ魚は多様で、ここだけの固有種も多い。というかほとんどがバイオ実験の失敗作として放流され、環境を荒らしまくった怪物魚であり、ここ以外での発見は重大な環境問題となる。
ただし時期が悪いのか全体的に痩せていて旨くはない。
ここは参加者がそれぞれ召喚される無人島以外にも複数の島が集まってできている諸島で、中には草木が生えていたり湧水があったり、野生動物がいたりもする。
・ルール
釣った魚の重量の合計が合計99㎏を超えた方が勝者となる。
制限時間は一週間。
『釣る』の定義は釣り糸のみを動力源とし、対象の魚が海面よりその全体を上に持ち上げあげられたらカウントされる。その後逃げられても問題ない。ただし一度吊り上げられた魚はそれが別の参加者によるものであっても重複しない。また魚の生死は問わない。
・裏ルール
単純に魚を釣るだけでも大変ながら、海の上、無人島、限られた物資、食料飲料なしのサバイバルがその前に立ちふさがる。
魚類の中ではサメ類が一番釣りやすく、ちょっと血を垂らしただけでうようよ集まってくる。当然凶暴で肉食、最大のものになると釣り船どころか無人島すら食べかねない。
手っ取り早く毒物なりなんなり撒いて死体を引っ掻けて吊り上げるのが安全でらくちん。
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