今あなた達が虐めているのは公爵令嬢なのですが…

楼蘭

#1平民ドロシー

「あらドロシーあなたまた水を被ってるの?

やっぱりお似合いね。

身分のせいかしら?」


今、私は水を掛けられています。


申し遅れました、私の名前はドロシー。

特待生でこのロスティア高等学校の一年生です。


私は何故か、皆様に虐められております。


あ、嘘です。本当は、原因は分かっていまです。


その原因とはこの学校の生徒の9割九部9里貴族だからです。


その中でもほんの少しの特待生は、大半が没落貴族か、商人の子供や、民間役人の子供でもない普通の平民。


学校内カーストの最下層。蔑称の象徴です。


そんな中、特待生としてやってきた私は、虐められているのです。


でもそれは学校で使っている表の顔。

私の本当の名前はドロシー・ラ・フォン・アーデルセン公爵令嬢。

先帝の弟だった私の祖父が臣下になる時に頂いた地位「公爵」家の2代目当主ラストラ・ラ・フォン・アーデルセン・ラクト公爵

の長女であり、現皇帝陛下の一人息子であるアールスハイド殿下の婚約者である。


私が平民のふりをしている理由それは、

貴族の優越意識の牽制です。


現在貴族が平民を虐げる傾向にあり、これを王家はなんとしても止めたかったのです。


皆様は、何故私でなければならないのか疑問に思う事でしょう。

それは、『王家の宝玉』を持っているのが私だけだからです。

これについては、後日お話ししますわね。


今は、このおバカさん達をどうにかしなければ…


「これはエミリー様申し訳ありませんわ。

私も風邪をひきそうなので早めに帰らせていただきますわ。ご機嫌よう」


「ふん、貴族の猿真似なんかするんじゃないわよ、汚れるわ」


それ今、公爵令嬢に言っているのわかってないのかな?







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る