神の御加護がありますように 7

渋谷かな

第1話 物語7

「うおおおおおー! 燃えろ! 僕の心よ!」

「でやああああー! 吠えろ! 俺のハートよ!」

 イースとフレッドの心が燃えている。

「ガオー!」

 ガイコツ騎士が突進してくる。

「友を守るために! 燃えろ! 僕の友情のハート! 我流剣技! 四連斬り!」

「友との約束を守るために! 吠えろ! 俺の絆のハート! 我流剣技! 大大強振!」

 二人はハートに火をつけてガイコツ騎士に攻撃を加える。

「ガオー!?」

 二人の連続攻撃がガイコツ騎士を粉砕した。

「やったー! ガイコツ騎士を倒せた!」

「俺たちは強い! 強くなっているんだ!」

 自分たちの自己認識が変わる転換期を迎えた二人。

「まだ戦えるか? フレンド。」

「大丈夫だ。ハートは中火で燃やしたから半分はエネルギーは残っている。」

「一緒だな。まだ弱火で戦うには僕たちは弱い。」

「何としても生き残るんだ! 俺たちは!」

 生きるために戦う。何もしなければ死を待つだけ。生き抜くために強くなる。二人が戦うことは必然であった。

「なら俺たちを倒せるかな?」

 そこに毒ムカデの群れが現れる。

「なんだ!? こいつらは!?」

「足がたくさんある!? 気持ち悪い!? オエー!?」

 ムカデなので見た目がグロテスク。

「くらえ! ポイズン・ブレス!」

 毒ムカデが毒を吐いた。

「なんだ!? これは・・・・・・毒だ!?」

「なんだと!? 後退しろ!?」

 イースとフレッドは毒ムカデと距離を取る。

「俺たちに攻撃すれば、傷口からも毒が噴射する。どうだ? おまえたちは攻撃すらできないのだ! ワッハッハー!」

「クソッ!? ここまでだというのか!?」

「もう少しで人間界だというのに!?」

「ジワジワなぶり殺しにしてやる! 人間の分際で魔界に来たおまえたちが悪いのだ!」

 毒ムカデの魔の手が二人に忍び寄る。

 つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

神の御加護がありますように 7 渋谷かな @yahoogle

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る